1月19日、東京電力は、福島第一原発2号機の格納容器内を内視鏡で調査し、その際に撮影した映像を公開した。
これについて、「原発幹部」は次のように語る。
格納容器内部は、予想どおり冷えていた。これは大きな成果。
しかし、予想外の、悲観的なポイントが幾つか見つかった。
(a)塗装が剥がれて錆びていた。劣化は想像以上だった。配管のジョイントやボルト部分、建屋の鉄筋や鉄骨・・・・。内部がいかに高温だったかがわかる。
容器や建屋は、すぐには倒壊しないが、震度5~6級の地震がくれば、揺れ方によっては倒壊の危険性がある。日々、建屋や容器の傷みは着実に進行している。
(b)格納容器内の水位が予想より低かった。東電は、これまで格納容器内の圧力値をもとに容器の底から4.5mに水面がある、と推定していた。今回の調査ではその位置に水面はなかった。本社の計算や想定がいかに甘くていい加減なものであるか、バレてしまった。
注水している水は、それほど溜まらないまま、汚染水となって建屋の地下に流出していることになる。
(c)配管の状態はわからない。今回は巨大な格納容器の一部しか調査していない。
(d)内視鏡調査では、よくわからない。不鮮明な映像で、配管の細かなズレ、漏れなどは現場の者が見てもよくわからない。水面の位置、溶融した燃料が何処にありどんな状態か、わからない。
全部で70分間撮影したが、30分間しか公開していない。すべて公開しないと、「また隠した」と思われる。
(e)カネ、人手を相当かけた。関与した34人の作業員も、かなり被曝した(東電発表によれば、最大3.07mSv)。
溶融した燃料を確認するには、内視鏡装置ではダメだ。また、1、3、4号機は状態がさらにひどいから、ますますカネ、時間、人手がかかる。
その前に、配管や格納容器の劣化具合から、燃料棒を取り出すはずの10年後まで建屋と容器がもつか、疑問。
工程表は、早晩、大幅な見直しが迫られる。
以上、本誌取材班「「原子炉建屋が倒壊する」」(「週刊朝日」2012年2月3日号)に拠る。
↓クリック、プリーズ。↓
これについて、「原発幹部」は次のように語る。
格納容器内部は、予想どおり冷えていた。これは大きな成果。
しかし、予想外の、悲観的なポイントが幾つか見つかった。
(a)塗装が剥がれて錆びていた。劣化は想像以上だった。配管のジョイントやボルト部分、建屋の鉄筋や鉄骨・・・・。内部がいかに高温だったかがわかる。
容器や建屋は、すぐには倒壊しないが、震度5~6級の地震がくれば、揺れ方によっては倒壊の危険性がある。日々、建屋や容器の傷みは着実に進行している。
(b)格納容器内の水位が予想より低かった。東電は、これまで格納容器内の圧力値をもとに容器の底から4.5mに水面がある、と推定していた。今回の調査ではその位置に水面はなかった。本社の計算や想定がいかに甘くていい加減なものであるか、バレてしまった。
注水している水は、それほど溜まらないまま、汚染水となって建屋の地下に流出していることになる。
(c)配管の状態はわからない。今回は巨大な格納容器の一部しか調査していない。
(d)内視鏡調査では、よくわからない。不鮮明な映像で、配管の細かなズレ、漏れなどは現場の者が見てもよくわからない。水面の位置、溶融した燃料が何処にありどんな状態か、わからない。
全部で70分間撮影したが、30分間しか公開していない。すべて公開しないと、「また隠した」と思われる。
(e)カネ、人手を相当かけた。関与した34人の作業員も、かなり被曝した(東電発表によれば、最大3.07mSv)。
溶融した燃料を確認するには、内視鏡装置ではダメだ。また、1、3、4号機は状態がさらにひどいから、ますますカネ、時間、人手がかかる。
その前に、配管や格納容器の劣化具合から、燃料棒を取り出すはずの10年後まで建屋と容器がもつか、疑問。
工程表は、早晩、大幅な見直しが迫られる。
以上、本誌取材班「「原子炉建屋が倒壊する」」(「週刊朝日」2012年2月3日号)に拠る。
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