里山もすっかり枯れ木立の冬色、そんな中、どんどん伸びたツルの先に赤
い実がたくさんぶら下がっています。
「猿捕茨」:サルトリイバラ(山帰来:サンキライ)の実だ!
ツルには所どころに鋭いトゲがあって、山の中を歩き回る猿が、このトゲに
捕らえられてしまう・・・ことから「猿捕茨」と云う名が付いた様だ。
当地(西日本)では、昔から、以外と馴染みの深い木(ツル)で、春の若葉
の頃になると子供達が山から葉を摘んで来て、母に「カタラ団子を作って!」
とせがみ、餅や団子(餡)を包んで蒸して貰い、おやつ代わりに食べたもの
である。
また「端午の節句」には柏餅代りに供えられたもの。(別名:「マンジュウシ
バ」の名もある。)
他にもこの蔓や棘(つる・トゲ)には思い出がある。
中学の頃、この季節になると友達と連れ立って、罠を仕掛けて「野うさぎ」捕
りをしたものだが、罠を仕掛ける獣道(けものみち)を探すために、夢中で山
に分け入ると、いつの間にか猿捕茨のトゲに捕らえられ?痛い思いをし、手
や顔には赤い引っ掻き傷がいっぱい出来たものだ。
今は、思い出した様に葉を摘んできて、「団子」を作って食べて見る程度だが、
若い人は、この「つると赤い実」を使ってクリスマスの飾りを作ったりする様だ。
時代が変われば、利用の仕方もおしゃれに変わってくる様だ!
~今日も良い一日であります様に~
~猿捕茨の若葉の頃~