とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

「都市間競争」から「共創」へ

2012年05月22日 | とだ*やすこの活動日記
本年度は、月1回、滋賀県嘉田知事の未来政治塾に参加します。4月、第1回のテーマは、「日本政治のしくみ」。田原総一郎氏の講演と、田原氏、嘉田知事、女性県・市議会議員、選挙プランナーのパネルディスカッションが行われました。そこでの学びの成果を、今日はお伝えします。

田原氏のお話から、感じたこと、考えたこと・・・

京都の文化が優良企業を生んだという田原氏のお話に共感、納得しました。他の企業の足を引っ張らない、すなわち真似をしない、競争相手のオリジナリティを尊重する共生の精神(島本町議会に必要なのはこれ!)が、価格競争からはじまる海外流出を免れているというのです。京都で生まれ育ったわたしには、それが実感として理解できます。

どこか狭苦しい、ときに息苦しい、開放的、発展的ではないと感じることが多かった頑固なまでの保守性が、都として永く栄えた市民生活の豊かな歴史の証、民衆の英知と気づくことができました。

海外で通用する技術、歴史、デザイン、発想が関西には眠っています。景観都市政策の遅れにより悲惨になってしまった京の町並みの奥底には、一般の人が知る由もない職人の技と美が眠らずに横たわっています。滋賀には古代湖、比叡山、秘仏、農業があります。嘉田知事のお話は、地域資源を活用するというような経済重視の視点が主ではありませんでした。まるで「琵琶湖が生み育てた菩薩」のごとし慈悲深い語り口に感銘し、女性が政に関わることの原点を理解できたように思います。

わたし自身の現在の活動の場であるこの島本町には、近年世界的な賞を受賞し続けているサントリー山崎蒸留所があります。隣接する京都府・大山崎町の誇る文化歴史観光資源と蒸留所を「交通施策」(歩きやすさ、移動しやすさ)で連携し、互いの存在を活かした街づくりをめざしたい。自治体間競争、ゼロサムゲームで疲弊するよりも、隣り合う自治体の「共創・協奏」が住民の幸福を追求することになるとわたしは信じています。

実は「都市間共創」という言葉を使った議員は、わたしがはじめてです。持続可能な交通とまちづくりを学んでいるNPO再生塾のワークショップで、近畿圏のある府県の自治体職員(民間企業勤務を経て自治体職員。交通施策担当から福祉担当に移動、双方が完ぺきな縦割りであることに衝撃を受けたという)が、住民は日々府県、市町村区域を超えて移動、生活しているので「競争」することに意味がないように思えてきた・・・と発言し、自ら生みだした造語です。素晴らしいと思いました。

地方都市が持続し、住民の幸福が熟成、発酵するには、滋賀、奈良、京都、そして大阪とその周辺がさまざまに魅力的であることが重要です。基礎自治体は自らの枠組みを超えて、互いの弱みを補い、強みを活かす勇気と努力が必要不可欠と、わたしは考えています。滋賀、京都、大阪との連携を実現された嘉田知事の未来政治塾で、一年間、視野を広げて地方自治を学びます。


画像は、JR山崎駅の大阪方面ホーム
ホームの一部は島本町、府境に標識が立っています

奥にみえる建物は大山崎町の駐輪場
島本町も一部費用を負担しています
コメント
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