徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

建築家の流儀-4

2016-02-09 08:49:26 | 建築家との家づくりの流れ
 ハウスメーカーや設計施工一貫の工務店などに家づくりを依頼すると、他社との比較はできるがその比較が比較にならないのだ。そもそも設計施工の場合、各社が思い描いた計画図面での見積となる為、金額だけでの判断にはならないからである。

 案と金額、施工業者の腕前等々から比較しなければならない。そうなると比較のファクターが多くなり明白に比較をすることが困難。いい案だと思っても、他社が同じ案で安くできるかもしれない…。

 

 建築家に依頼すれば、半年かけて打合せしてきた理想の一案で見積が出てくる。そうなれば比較のファクターは金額のみ。単純明快。建築家が推薦した施工業者であれば腕前は間違いない。

 数社からの見積が提出されると、査定という作業に入る。見積書の内容(数量、金額)が適正かどうかをチェックするのである。

 私の場合、提出された全ての見積書を査定することは無く、提出された中で一番安かった見積書を査定することにしている。

 この査定という作業、一般の人にはまずできない。一般の人が材料の一つ一つが高いか安いか判断するのは不可能だからだ。我々は今までやって来たデータがあるので、数量や金額の比較が可能。材料一枚からチェックする。

 査定が済んだ時には、建物のグレードを落さず数百万円金額が下ることも多々。あとは安い見積書を提示した施工業者とネゴ交渉。

 ネゴ交渉した金額でも予算オーバーであることが多いので、ここからは減額案の提示と採否の判断をクライアントと協議に入る。協議の結果、金額が合意に達すれば工事契約となる訳だ。

 ここまでくれば設計作業はほぼ終了。約半年の年月をかけた設計から、後は工事の着工を待つばかりとなる。頭いい方はもうお気づきだろう…来年4月に消費税が10%になる予定である。もう一年後である…。

   
 ~つづく~

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

建築家の流儀-3

2016-02-04 08:44:18 | 建築家との家づくりの流れ
 基本設計終了時に概算工事費も算出し提示する。概算金額が予算と開きがある場合は、一部規模縮小、部分的な計画の変更・調整等を行いクライアントの予算に近づける作業を行う。

 計画内容、概算金額共にクライアントの承諾が出ると実施設計(詳細設計)へと移行する。

 

 実施設計は計画の細部を決めていく過程。造作家具の詳細、冷暖房器具の納まり、各種スイッチ・コンセント類の位置の決定等、クライアント、他のセクション、メーカー等との打合せと図面を作図していく作業が続く。

 この実施設計は私の場合大体2ヶ月。

 図面が揃うと施工会社を決める為見積依頼をする。依頼する施工会社は、クライアントの意向があればその施工会社に依頼。無ければ、私が選択した3~4社に依頼をかける。

 さて、設計者を決定してから提案(≒1ヶ月)、基本設計(≒2ヶ月)、実施設計(≒2ヶ月)と進んできた訳だが、ここまでおおよそ5ヶ月が過ぎている。

 設計作業とは1~2ヶ月程度でできる代物ではないということを認識してもらいたい。できるところもあるようだが、それは何も考えていない、考えようとしていない型(パターン)にはめ込むやり方。

 我々建築家の作法としては、型にはめ込むようなやり方は御法度である。それは大量生産の会社や、設計は単なるパズルと思ってる会社にやってもらえばいいと思っている…。

 
 ~つづく~

 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

建築家の流儀-2

2016-02-02 09:26:48 | 建築家との家づくりの流れ
 ファーストプレゼンが上手くいき、クライアントに案を気に入ってもらえると次のステップに移行する。気に入ってもらえなかった場合はそこでご縁がなくなることも多々。

 

 気に入ってもらったとしても、再度違う案を提案して欲しいと要求されることもしばしば。今まで再提案は片手ぐらいの数はあった…。私の場合、ここまでは費用の発生は無し。

 さて、提案内容をベースに、クライアントの要望細部を聞きながら修正を加えていく作業が次のステップとなる。ここからが基本設計と呼ばれる作業段階だ。

 基本設計では計画のアウトラインを固めていく作業となるが、実はその時々でこの段階で設計契約をする場合としない場合がある。この作業(基本設計)に入る段階で設計契約をしてもらえることが理想。

 というのも、基本設計に入ると他のセクション(構造、電気設備、機械設備)との打合せが入ってくるので費用がかさんで行く。その為、基本設計に入る段階で設計契約をしたいのだが、クライアントの都合としてもそうも行かない場合もあるのであまり強要はしていない。されど、基本設計が終わるまでは契約を交わしてもらうことにしている。

 基本設計は計画のアウトラインを決める段階と話をした。計画のアウトラインとは何か?例を上げれば、平面(間取り)の決定、外観デザイン、使用材料、冷暖房システム等の方針決定がこれにあたる。この基本設計、概ね2ヶ月ぐらいだろうか。

 依頼を受けて提案(ファーストプレゼン)まで約1ヶ月、基本設計で2ヶ月。設計を依頼してからここまで3ヶ月の期間を費やして基本設計が終了する。そして次のステップとして実施設計(詳細設計)に入って行く。


 ~つづく~

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする