徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

犬とくつろぐイエ現場日記 161210

2016-12-27 08:48:13 | 今日の現場
 今年の春から計画を進めていた犬とくつろぐイエ。実施設計~見積が10月いっぱいで完了していたが、確認申請で1ヶ月時間を取られ今着工した。

 

 確認申請に時間を取られたのは準防火地域内に木造3階建てを計画した為。木造3階建てだけでも法的規制が付加されるのだが、今回はそれと共に準防火地域に建設するという規制も輪をかけて付加された。

 そもそも準防火地域とは何なのか?

 建築基準法に基づいて、建設大臣が都市計画区域内で都市計画法の定める手続きにより、防火地域に準ずる地域として防火地域の周辺に住宅地も含めて広く指定する地域のこと。この地域内では建築物の構造、規模、仕様が規制される。

 また、木造3階建てということで確認申請の審査機関が市役所ではなく県庁となり審査期間も7日間から35日間と長くなった。

 とにもかくにも犬とくつろぐイエは無事着工。

 狭いスペースに計画した住宅である為、必要スペースを確保するには上に積むしかなかった訳だがどんな形態となるのか今から楽しみである。

 夢を現実にする船出である。
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丸子の平屋現場日記 161218

2016-12-20 08:47:20 | 今日の現場
 天気にも左右されながら外構工事も終えた丸子の平屋。話を頂いてから1年3ヶ月、この日無事引渡しを迎えた。

 

 実はここは私の母の実家。母が亡くなって15年目の節目の年に、実家の建て替えを仰せつかった。

 私が生まれて物心も付かないうちに建てられた実家。幼少の頃母に連れられてよく来た実家。あの頃と変わらない実家は傷みが激しかった。

 雨漏り、床のきしみ、夏暑く冬寒い…。最初に言われたのはとにかく暖かい家にして欲しいということ。

 

 幼少の頃はよく来ていた母の実家も、中学に上がった頃からは行く機会が無くなる。東京にいた頃は帰省するたびに顔を出したが、地元に帰ってくるとまた顔を出す機会が少なくなるものだ。

 仮引渡しを先月に行って今現在家族三人で暮らして1ヶ月が過ぎた。この日の引渡しで従姉妹がこう言った。暑いこともなく寒いことも無い。今の時期で秋ぐらいの感覚で住んでいる。

 ほんのりと家中に暖気が行き届き快適な生活を送っていることが感じられ嬉しい思い。

 この一年、私の人生で一番母の実家に足を運ぶことになった訳だが、これからはもう少し足を運ばねばと思うのだった。

 
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神明の二世帯住宅現場日記 161215

2016-12-16 08:00:00 | 今日の現場
 12月に入って大詰めの段階を迎えていた神明の二世帯住宅。仕上工事も先週でほぼ完了し後は引渡しを待つばかりとなった。

 この日は市役所に完了申請を提出。その足で現場に寄ると設備屋さんが最終のエアコン設置を行っている。

 

 この敷地に初めて調査に来たのは昨年の暑くなって来た時期だった。

 車1台やっと通れる狭い路地と一方は人と自転車がすれ違うのがやっとの路地に囲まれた敷地。車社会の一地方都市でそんな路地裏空間に住宅を設計するという命題を頂いた。しかも二世帯住宅。

 

 どこまでを共用エリアにするかで最初の提案は3案作成。クライアントの選択は3つの中で一番共用エリアの領域が広い案。

 そしてコンパクトに40坪にまとめたシンプルな計画が粛々と進行するのだった。

 補助金の審査結果が長引くという想定外のこともあったが、初めての現地調査から約1年半。

 

 もうすぐクライアントの夢が実現する訳だが、私にとっては育ててきた娘を嫁に出す感覚。

 今度はこの二世帯住宅を育てるのはクライアントの番となる。良妻賢母といわれることを祈るばかりである。
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15年ぶりの再会

2016-12-13 08:46:50 | 建築つれづれ…
 先月末、東京時代にお世話になった先輩に連絡をもらった。仕事で南陽~秋田に行くので酒田泊まりにするから会えないかとの連絡だった。もちろんYesの返事。

 その日酒田駅に迎えに行くと一瞬間を置いて彼だとわかった。一瞬間があったのには訳がある。頭が真っ白になっていてのだ。

 15年ぶりの再会。少しばかり変わっているのは予想が付いたが頭が白くなっていたのは予想できなかった。早速、ホテル経由で予約していたお店へ向かう。

 

 久しぶりの再会に話は尽きない。お世話になった頃のこと、前所属事務所のこと、独立後のこと、今の現状、これからのこと…。もちろん話題の中心には建築が居座るのは当然のこと。

 私とキャラが違う彼。昔から建築には熱かった彼。根底にあるものは15年前と変わっていないし、変わってることを期待していない自分もそこにいた。

 

 少し理屈っぽいところがある先輩だったが、そこも変わっていない。ただ30代の頃よりは確実に丸くなっている。それには少なからず独立して苦労している彼の環境の影響があるのかもしれない。

 お互いの近況報告と美味しい肴で夜は更けていった。変わっていたのは頭が白くなっていたことだけだ…。少しホッと夜だった。

 
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再びの彼

2016-12-08 08:35:05 | 店舗新築・リニューアル・リノベーション
 とある共通の知り合いが取り持ってくれた不思議な縁で結ばれた彼と私。彼の志を聞き私にやらせて欲しいといつしか言ってた私。先月の突然の電話から約1ヶ月が過ぎた。

 そんな彼が再び今週当事務所を訪れた。

 

 事務所に来た彼の顔はほころんでいた。資金計画の打合せが上手く行ったことをその笑顔は物語っていた。

 いつもは物静かな彼だが少し饒舌だったかもしれない。近い将来の自分自身の姿をイメージし、ワクワクしながら打合せに臨んでいる感じであった。

 そのワクワク感は私の設計素案を気に入ってくれたことも一つの要因だったであろう。

 

 彼に宿題を2~3項目お願いして設計打合せは終了。約2時間、一緒の空間に存在した訳だが終始目標に向かって一歩一歩前進してる実感がある。 

 9年前、私が独立・起業した頃の想いを思い出した。お金は無いが夢と希望があった。というかそれしかなかった。

 そんな9年前を思い出しながら、店舗リノベのスケッチを描き始めるのだった。
 
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