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楽天イーグルスが、球団創設9年目で初めて日本シリーズに臨む事となった。今年は絶対エースの田中将大を筆頭に、ルーキー則本を中心とした先発陣が頑張り、打線は両外国人を中心に、チャンスでしぶとい打撃を見せ接戦をものにした。
しかしだ。今回のCSの戦いぶりを見て少し気になった点が星野采配。以前にもこのブログで書いたが、短期決戦の戦い方と、レギュラーシーズンの戦い方は全く異なる。
レギュラーシーズンは、若手育成の為の起用法もあり長期的なビジョンに立たないと一年間戦い抜けない。球団を常勝集団にするためには育てることも必要。しかし、今回のCSのような短期決戦では、若手育成と言って試すことはできない。一戦必勝だ。
短期決戦では、調子のいい選手やツキがある選手を積極的に使うものだ。昨日の試合7回1点リードのところで、星野監督はマウンドに長谷部を送った。ヒットとバントで対するバッターは根元。CS第2戦の延長に長谷部は根元に痛いタイムリーを打たれている。しかもこの日の長谷部は、鈴木にヒットを打たれ、里崎にバントで送られピンチを迎えてしまった状況。
星野にしてみれば、先日打たれた仇を取れと続投させたのだろう。レギュラーシーズンならこの起用法でOKだと私は思うが、短期決戦はこの采配はアダとなりかねない。案の定、根元にまたもやタイムリーを打たれて同点となる。
こういう采配を星野は良くする。北京五輪の日本代表でもそうだった。実績があるから、自分の愛弟子だからと岩瀬を使い続けことごとく打たれた。実績のあるベテランでも、短期決戦の負けられない試合でのプレッシャーは相当なもの。
情に流されず短期決戦は調子のいい、勢いのある選手から使うべきだ。8、9回と則本、マー君をつぎ込んで勝利をモノにした采配。これこそ短期決戦での采配。
日本シリーズ、オリンピックと短期決戦でこれまで一度も勝った事のない星野采配。師弟間の気持ちだけでは何ともならないのが短期決戦。この夜は、星野采配のいい面と悪い面が垣間見れた勝利だった。