徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

距離をつなぐイエ現場日記 140819

2014-08-29 08:36:50 | 今日の現場
 この日午後から現場に向かった。現場内は内部の間仕切壁、天井下地等々木工事が進んでいる。それに伴って、設備配管、電気配線工事も順次進められている。2階に設置予定のキッチンとテレビボードはお客さんの支給品。これらを製作している家具屋さんとは電話で数回打合せを行っていた。

 

 しかし現場が始まって工事が進むと、それら家具に必要なコンセントやTV端子等々の位置、配管の位置が具体的に必要となる。その為、この日は遠方から家具屋さんを呼んで打合せ。初めて顔を合わせることになる。

 家具屋さんは待合せの時間キッチリに現場に到着した。遠路はるばる半日かけての移動。すでに汗だくの様子。現場内も養生用のシート等で蒸し暑い。打合せが始まると、家具屋さんの一人の汗が図面にポタポタと落ち始める。

 

 作業スケジュールの確認、具体的な設置位置、配線・配管の仕様・位置、工事区分の明確化…打合せはスムーズに進んだ。正味1時間。この1時間のために半日かけて来る訳だが、たかが1時間と思うなかれ、されど1時間なのだ。これをやっておかないと後で苦労する。

 

 やっぱり仕事は最終的にはフェイスツゥフェイスだなと痛感。家具屋さんの二人は汗をダラダラ流しながら帰って行った。この日は泊まったそうだ。
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デジタルペーパーという代物

2014-08-27 08:35:52 | 建築つれづれ…
 某有名メーカーにエンジニアとして活躍している高校時代の同級生K。その友人Kから今月初旬に、お中元のように贈られてきたこの代物、その名も「デジタルペーパー」。実はモニターとして少しの期間使ってみてくれないかとの申し出。使ってみての感想や取り入れたデータを今後の開発に役立てたいらしい。

 

 こいつの第一印象は…見事なまでに軽い!ホントに紙の感覚であった。

 友人Kが酒田に帰省した際に使い方のレクチャーを受ける。打合せ時に分厚い図面を持っていかなくて済む、そのままデータ上で打合せ内容を書き込める、スケッチも描ける、名前の通り「紙」のような使い方。色々と自分なりにいじってみると使えそうな予感はした。

 クライアントとの打合せ時に持参してみた。確かに全図面をPDFデータ化しこのデジタルペーパーにストックしていれば図面を持ち運ぶことはない。カバンの中でもかさばることはない。しかも軽い。

 我々の稼業、意外に打合せ時に荷物が多かったりする。図面、今までの打合せ資料、模型、時にはカラーサンプル…。打合せ時には手軽でいいなと感じた。

 ペン設定でペンの色が黒と赤を選択できる。でも画面は白黒。データをPCに移して見れば、書き込んだものが赤なのか黒なのかが分かる。黒で描いていたつもりで描いていたら、実はスケッチが真っ赤だった…。う~ん、デジタルペーパー上で判別したい。

 またこの代物ストックできるのはPDFデータのみ。せめてJPEGデータもストックできればと…。

 もう一方、トレペとしての機能は如何に。私はスケッチを描くときにトレペを愛用している。残念ながら、ラフスケッチやスケッチを描く段階のプロジェクトが今現在なかったのであまり検証できず。

 トレペのように何枚も重ねてスケッチを描けるのか…、友人Kの説明ではそれは不可能のようだった。描いたスケッチの上にトレペを重ねて、またスケッチを描く。この作業を頻繁に行う私としては、いささか物足りない感じ。また描いたものを消す段階で、消えなくていいところまで消えてしまう。ココも改良の余地有りだ。

 いずれにしても、お盆を挟んだこの3週間ほどでのモニター期間ではちょっと短かったか…。もう少し、「デジタルペーパー」というこの代物、時間をかけていじってみたいものだ。
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後輩が酒田訪問

2014-08-25 09:04:20 | 建築つれづれ…
 母校である新潟大学建築学コースの学生が当事務所を訪れるようになって3年目。大学2年の夏休みの課題に模型製作課題が与えられる。これは私の時代から延々と続く課題。おととしから、OBの住宅作品を製作するようになり、私も題材提供に協力をしている訳である。

 今年は私の高校・大学の後輩に当たるOBも学生と一緒に駆けつけてくれた。作品見学の前に当事務所にて建築家の仕事ぶりをガイダンス。設計図を書く前の手書きのスケッチや模型、CGを使って、設計作業のプロセスやクライアントへのプレゼン方法を説明する。パソコンに向かうことよりも、手でグチャグチャとアイディアを練る事の重要さ、常に感性を磨くこと等々、彼らに伝わっただろうか。

 

 

 その後は模型製作の題材「らせんに広がるイエ」を見学。クライアントのご厚意により、家の隅々まで見せていただいた。学生もスタディ模型を持参しながらの見学。私の提供した図面から読み込めなかった部分も、実際に見て確認、スタディ模型に対してのダメ出しそして寸法徴収。懸命な学生の姿に27年前の自分の姿をオーバーラップさせる私。

 

 

 住宅見学を終えると、同伴のI先生とOB君と一緒にランチをとる。始めて会ったOBの彼は高校・大学の後輩ということもあり、初対面とは思えない親近感がある。まだ若い彼も独立や生まれ故郷での活動を模索中のようだったので、私の経験や独立時の話をアドバイス。あっという間に時間は過ぎた。

 


 まだ若干20歳の学生たちを前に建築家の職能職域を説明したが、彼らに私の言葉は響いたのか?OBの彼には、私の姿はどう映ったのか?その答えは、数年後彼らのベクトルを確認すれば自ずと分かる。大きな、的確なベクトルであってほしい。
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鳥海山を納めるイエ現場日記 140812

2014-08-21 08:37:34 | 今日の現場
 8月12日に上棟式を行った鳥海山を納めるイエ。作業の段取りが二転三転したが、何とかこの日に上棟式にこぎつけた。この日もはっきりしない天気だったが、天気も何とか持ち堪えてくれた。

 

 上棟式前に2階へと足を運ぶ。2階の子供室、ホール兼書斎から鳥海山が見えるかの確認だ。雲はかかっていたものの近隣住宅の屋根の間からそれは姿を現していた。お母さんが「2階から鳥海山が見えるんだよ」と設計中によく言っていた。その住宅群の隙間から垣間見れる鳥海山を額縁に切り取ったように見せたい、そう思ったのである。第一段階クリアといったところか。

 

 上棟式が始まり大工さんが神事を執り行うと、親戚やご近所の方々が集まっている輪の中に餅を撒く。ここは昔からの住宅街。近所付き合いも古いので餅撒きを行った。最近ではあまり見かけなくなったこの光景だが、撒く姿、拾う姿を見ると心が和む。餅撒きが終わり、下に降りてお神酒とスルメを頂く。

 

 一連の行事を滞りなく終え一区切り。これからの3ヶ月間、工事が順調に進むことを願うのみである。

 
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乗り心地よりもウンチク

2014-08-19 08:45:57 | 今日のひとり言・雑談
 お盆に妻の実家のある船橋に帰省。家族4人でお出かけしたこの日は朝から晴天。子供たちが行きたいと言っていたスカイツリーを目指した。

 

 押上駅の出口を出ると天空にスカイツリーがお迎えしてくれた。当日券を購入し展望デッキに昇ろうとしたが、10時で整理券はすでに16時のものを配っている。展望デッキに昇ることを早々にあきらめ、ソラマチをブラブラしてから近隣のお店でランチ。

 ランチの後は浅草へ向かう。水上バスに乗る目的で行ったのだが、目的とする葛西臨海公園行きのルートはもはや廃止になっていた。葛西臨海公園→船橋帰還の思惑、これも断念…。ただ浅草寺に行ってお参りだけというのもと思っていると、水上バス乗り場の前にはたくさん人力車が…。

 

 人力車のお兄さんが声を掛けてきた。娘は以前載ったことがあるからと乗らないと。息子はお兄さんの営業トークに喰いついた。どうしても乗ってみたい息子と人力車で下町巡りをして浅草寺まで乗車することに。

 乗り心地はまずまず。この暑い中、漕ぎ手のお兄さんは汗だく。鍛え上げられたハムストリングは逞しい程に盛り上がっている。若干19歳の漕ぎ手は元高校球児だった。何となくナットク…笑。

 

 下町の色んな情報を説明しながらお兄さんは漕ぐ。そのウンチクが結構面白い。大人気の天麩羅屋の話、雷門の謂れ、タヌキ通りのウンチク、浅草園芸ホールや噺家の逸話等々。お兄さんの説明が耳によくなじんだ。乗り心地もさながら、聞き心地も満点の人力車だった。ただ乗せて走るだけでなく、下町に纏わるこのウンチクが魅力でもあろう。

 乗ってるだけでも汗が滴り落ちる天気だったが、爽快感が残った30分であった。
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