参議院選挙。終わってみれば、自民党が27年ぶりの単独過半数という結末。連日の「改憲」報道に違和感を覚えていたところ、いきなり天皇陛下の「生前退位」報道。とても偶然とは思えないのだが、一体、何が起きているのだろうか。
気がかりなのは国政のみならず。先月6月15日の西日本新聞朝刊に「福岡市議会改革 評価と課題は~各会派代表に聞く」という取材記事が掲載されていた。その中に、自民党光安会長の驚くような発言があった。それは、「委員会議事録への発言者名記載や常任委会のインターネット中継は売名行為につながる」、「発言の多い野党系会派ばかりが目立っては公平性が保てない」、だから発言者名記載や常任委会のインターネット中継は同意できないというもの。この発言、自分の無能さを曝け出しているようなものだが、単にそれだけでの話ではない。これを理由に(もならないが)市民の知る権利を剥奪しようとしているから、黙っていられない。
福岡市議会の公開度は全国20政令市中、最下位(現在は少し上がっているが)。そのため、福岡市議会では昨年9月に議会改革調査特別委員会を発足させ、議会改革に取り組んでいるところだが、これがなかなか進まない。理由は言わずもがな、最大会派の自民党が、上から目線の屁理屈を並び立てて改革を阻んでいるからだが、これに同調しているのが、公明党とみらい福岡。一方、市民目線な意見を展開しているのが、共産党と緑と市民ネットワークの会。現在、この構図で意見が対立しているため、なかなか議論が前に進まない。
今回の参議選で勢力を拡大した自民党。本来、地方議会と国政は別物なのだが、そこを勘違いしているのが自民党福岡市議団。今後、福岡市政にどのような影響を与えるのか。また安倍政権に追随する高島市長の動向も気になるところ、不安は尽きない。
西日本新聞企画 地方議会「見える化計画」6月15日付朝刊記事
※現在、福岡市の市民団体「市民に開かれた議会を実現する会」では、自民党光安会長発言に対する意見を募集しています。
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《関連記事》
・福岡市議会改革 評価と課題は~各会派代表に聞く (西日本新聞 (2016.6.15)
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