漢字の音符

漢字の字形には発音を表す部分が含まれています。それが漢字音符です。漢字音符および漢字に関する本を取り上げます。

音符「彗スイ」<ほうき> と 「篲スイ」「慧ケイ」

2015年03月28日 | 漢字の音符
 スイ・ケイ・エ・ほうき  ヨ部

解字 篆文は「生(生える草⇒ほうき草)2つ+又(手)」の会意。生はここで、ほうき草を表す。これを2本まとめて手にもつ形が彗で、ほうきの意。篲の原字。ほうきぼしの意は、空に現れたほうきに似た形の星で、空を掃除するものと考えられた。現代字は篆文の、生生⇒丰丰に変化した。
意味 (1)ほうき(彗)。(2)はく。「彗掃スイソウ」(ほうきで掃き清める)(3)ほうきぼし。「彗星スイセイ・ほうきぼし」「彗尾スイビ」(彗星の尾の部分)
 
イメージ
 「ほうき」
(彗・篲) 
 「ほうきではく」(慧)
音の変化  スイ:彗・篲  ケイ:慧

ほうき
 スイ・ほうき  竹部
解字 「竹(たけ)+彗(ほうき)」の会意形声。竹のほうき。
意味 (1)ほうき(篲)。竹ぼうき。(2)ほうきぼし。

ほうきではく
 ケイ・エ・さとい  心部
解字 旧字は、「心(こころ)+彗(ほうきではく)」の会意形声。心を掃き清めること。雑念が消えて本質が見える状態をいう。新字体は、彗下部の、ヨが出た形⇒ヨに変化した(新字体であるが常用漢字ではない)。
意味 (1)さとい(い)。かしこい。気がきいて智恵のあるさま。「ケイガン」(物事をよくみぬくするどい眼力)「ケイゴ」(智恵がありさとりが早い)「ケイビン」(知恵があってすばしこい)(2)仏教で真理を見極める心の動き。「エゲン」(仏の智恵の目。この世の真理を見抜く心の目)

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