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上戸彩主演で映画化もされた「インストール」の原作者、綿矢りさの芥川賞受賞作品。
ちょうど図書館にあったので借りてきて読んでみました。
主人公の高校生ハツはクラスメートに馴染むことができない。そんな彼女が、同じようにクラスの余りものであるにな川と交流をもつようになる。
にな川に対する、ハツの愛情とも友情とも同情ともなんとも言い表すことのできない感情が、非常にうまく表現されていてすばらしい。「蹴りたい背中」というタイトルも、うまくこの本の内容を言い表していて、なかなかセンスがいい。
ただ、主人公のハツが少しひねた性格で描かれているためか、年齢が離れているせいか、感情移入という点では全然できずじまい。
今どきの若い人たちが読んだら共感できるところがあるのかな。
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