ふとケータイを見てみると
妻と娘から不在着信の雨あられ。
「すわ、一大事か?」
とあわてて妻に電話をかけてみると
「孫とモネの庭に来ているところ」だと言うではないですか。
「○○(孫の名前)が、おじーちゃーん、って大声で叫んじょったに・・」
と言われても、現場と庭とをへだてるフェンスから
現在稼働中の場所までは、ゆうに50メートルは超えているのにもってきて、
建設現場ですもの、
とうぜんのように重機が動いており、ちょっとやそっとの声が聞こえるはずもありません。
とりあえず、緊急事態ではなかったことにほっと胸をなでおろして、仮囲いまで歩いていくと、
いましたいました。
フェンスにしがみついてこちらを見ている男の子。
「まるで刑務所かなんかの接見みたいやな」
(あ、経験はないですよ、いやホント)
なんてことを考えながら近づくと、
そのうしろから
「お、じー、ちゃーーん」
ともうひとりの男の子が走ってきます。
「ここ入れんが?」
と問われますが、
入れてやりたいのはやまやまなれど
それをしては職権乱用。
「あぶないきダメ」
と無情に答えたものの
その埋め合わせにと思わず出た言葉が
「アイスクリーム、買うちゃおか?」
もちろん、彼らがことわるはずもなく、
丘をくだってアイスクリームのある「手づくり工房」まで。
孫たちが食べはじめると
今度はひとりで丘をあがり現場まで。
珍客来訪是好日。
なんのことはない。
ただの爺バカ話なのでございました。
(みやうち)
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