Web東奥 2017年2月9日(木)
祝いの和ろうそくが届く。誕生日の夜を少しでも明るく。贈り主の心遣いが、染みる。火をともす。<ろうそくの灯は、いのちの火とも思われて…>。随筆家・岡部伊都子さんの『京ろうそく』(『京の手みやげ』新潮社)である。
雪の斜面で、数え切れないほど多くのろうそくの炎がゆらぎ、幻想の世界を見せるという。「沢田ろうそくまつり」があさっておこなわれる。山あいにある戸数10戸の小さな集落・弘前市沢田地区(旧相馬村)に伝わる奇習である。
参拝者は神明宮の雪の参道を上り、「岩屋堂」と呼ばれるほこらの岩肌に、ろうそくを立てる。五穀豊穣(ほうじょう)「祈りの火」に、手を合わせて願いを込める。とけて垂れたろうの形で豊凶を占うのである。450年以上前から続く伝統行事と聞く。
弘前城雪燈籠(どうろう)まつりがきょう開幕する。こちらは、雪と灯(あか)りの大がかりなイベントである。雪燈籠のほか、藤田記念庭園洋館を模した大雪像などが観光客を迎える。大雪像に映像を投影する「プロジェクションマッピング」は、来場者の感嘆の声を誘うであろう。
札幌市などで19日に開幕する冬季アジア大会の聖火は、アイヌ民族の伝統にのっとった方法で採火されたという。大会は文化の多様性をうたっている。「多様性の火」である。アジアの思いは、海の向こうへも届いただろうか。
http://www.toonippo.co.jp/tenchijin/20170209022312.asp
祝いの和ろうそくが届く。誕生日の夜を少しでも明るく。贈り主の心遣いが、染みる。火をともす。<ろうそくの灯は、いのちの火とも思われて…>。随筆家・岡部伊都子さんの『京ろうそく』(『京の手みやげ』新潮社)である。
雪の斜面で、数え切れないほど多くのろうそくの炎がゆらぎ、幻想の世界を見せるという。「沢田ろうそくまつり」があさっておこなわれる。山あいにある戸数10戸の小さな集落・弘前市沢田地区(旧相馬村)に伝わる奇習である。
参拝者は神明宮の雪の参道を上り、「岩屋堂」と呼ばれるほこらの岩肌に、ろうそくを立てる。五穀豊穣(ほうじょう)「祈りの火」に、手を合わせて願いを込める。とけて垂れたろうの形で豊凶を占うのである。450年以上前から続く伝統行事と聞く。
弘前城雪燈籠(どうろう)まつりがきょう開幕する。こちらは、雪と灯(あか)りの大がかりなイベントである。雪燈籠のほか、藤田記念庭園洋館を模した大雪像などが観光客を迎える。大雪像に映像を投影する「プロジェクションマッピング」は、来場者の感嘆の声を誘うであろう。
札幌市などで19日に開幕する冬季アジア大会の聖火は、アイヌ民族の伝統にのっとった方法で採火されたという。大会は文化の多様性をうたっている。「多様性の火」である。アジアの思いは、海の向こうへも届いただろうか。
http://www.toonippo.co.jp/tenchijin/20170209022312.asp