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アイヌの文化を現代に エゾシカ追う34歳ハンター /北海道

2017-03-21 | アイヌ民族関連
毎日新聞-会員限定有料記事 毎日新聞2017年3月20日 地方版
 平取町の門別徳司さん(34)は2015年、10年以上続けた建設関係の仕事を辞め、狩猟の道で生きていくことを決めた。アイヌ民族の血を引いており、「アイヌはもともと狩猟民族。その文化を継承する者として、現代社会でどのような生き方ができるのか、実践してみたい」。連日、散弾銃を担いでエゾシカを追う。
 子供のころからハンター(狩猟者)は身近な存在で、仕留めたシカを自宅に持ってくる近所のハンターにあこがれていた。30歳で狩猟免許を取得。会社勤めの傍らベテランのハンターからシカ猟を学ぶうち、狩猟で生計を立てたいとの思いが募った。妻に伝えると「3人も子供がいるのに大丈夫なのか」と大反対に遭った。
 説得して専業のハンターとなり、「子供のころに遊び場だった山が、職場になった」。軽自動車で山道を回り…
残り416文字(全文760文字)
http://mainichi.jp/articles/20170320/ddl/k01/040/034000c

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『シャクシャインの戦い』 平山裕人著

2017-03-21 | アイヌ民族関連
読売新聞-2017年03月20日 05時22分
 シャクシャインの戦いとは、江戸時代の初期に蝦夷えぞ地で起こったアイヌ民族の蜂起である。狡猾こうかつな和人が、純朴な先住狩猟採取民を欺いて怒らせ、武力で鎮圧したうえに、差別と搾取を強化した、と語られることが多いが、それは一面に過ぎないことを本書は明らかにする。
 アイヌには文字がなかったため資料となるのは、江戸時代の諸藩の記録、外国人の日記など。それらを慎重に擦り合わせ、伝承や古地図なども参考に当時の状況が浮き彫りになっていく。
 中世以降、アイヌの生活は海上交易が重要部分を占めるようになるが、徳川幕府の後ろ盾をうけた松前藩は取引を独占し、不当な条件を押し付けた。さらには和人がアイヌの地に入り込み、山や漁場を荒らすようになる。不満は各地のアイヌに広がり、日高地方の首長シャクシャインの呼びかけで、一斉に蜂起した。
 多数の資料から見えてくるのは、時に狡猾で、時に好戦的、交易で磨いた国際感覚を持ち、人間味に溢あふれるアイヌの姿だ。和人の動向も含め17~18世紀のアイヌモシリ(北海道)全体を復権させた好著である。
 寿郎社 2500円
http://www.yomiuri.co.jp/life/book/review/20170314-OYT8T50015.html

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