台東の原住民、ゆかりの土地を宣言 開発に制限求める／台湾

中央フォーカス台湾 2017/02/28 16:54

（台東 28日 中央社）台東県東河郷都蘭集落に住む台湾原住民（先住民）アミ族の頭目、姜清武さんが28日、同集落ゆかりの土地と海域を「伝統領域」、「伝統漁猟採集海域」だと自主的に宣言した。公有地や私有地を問わず、土地の開発や研究利用、海域での漁業には集落の同意が必要だとしている。
地元の関係者によると、今回宣言された伝統領域と伝統漁猟採集海域は2003年と08年にそれぞれ調査が行われ、地名や口述歴史、利用の実態などから、都蘭集落で暮らすアミ族の生活に欠かせない場所になっているという。
アミ族の廖国棟・立法委員（国会議員）は「（蔡英文政権が進める）原住民を対象とした移行期の正義は土地問題だ」と解決を訴えている。
（盧太城／編集：齊藤啓介）
http://japan.cna.com.tw/news/atra/201702280005.aspx

アイヌ文化の研修生が企画展 ３年間の学習成果発表－白老

苫小牧民報（2017年 2/28）
　白老町のアイヌ民族博物館でアイヌ文化を学んでいる担い手研修生５人の企画展が２５日から、同博物館で始まった。研修終了を来月に控え、３年間の学習成果として発表する。皮切りとなった２５日は全員で神に祈りをささげるカムイノミの神事を挙行。トップバッターで木幡弘文さん（３０）が学んできたことを分かりやすく説明した。企画展は３月１１日まで毎週土曜日に行われ、研修生がテーマごとに発表する予定だ。
　アイヌ文化振興・研究推進機構が主催する担い手育成事業は今回が３期目。５人が参加し、３年間のカリキュラムで座学やフィールドワークなどアイヌ文化全般にわたって学ぶ。企画展はその集大成といえるもので、伝統家屋チセで行われたカムイノミには研修生の家族や友人、指導に当たったアイヌ民博職員など約５０人が出席。厳かな雰囲気の中で神に祈りがささげられた。
　企画展会場では、研修生がこれまで作成してきた刺しゅうや木彫り作品、活動の様子を紹介する写真パネルなどを展示。木幡さんは緊張した様子を見せながらも自ら手掛けた作品の素材や制作方法の解説、木工作品を制作した際の失敗エピソードなども披露しながら、アイヌ文化を分かりやすく紹介した。
　同研修事業の２期生で、３期生のアドバイザー役を務めた山道ヒビキさんは「今回の企画展はすべて研修生の手作り。最初の頃と比べるとかなり成長したと思う。自分にとっても学んだ３年間で一緒に過ごすことができて本当によかった」と笑顔で述べた。
　企画展は３月４日に山本りえさん（２９）と新谷裕也さん（２６）、１１日に中井貴規さん（３９）と山丸賢雄さん（２２）がそれぞれ発表する。問い合わせはアイヌ民族博物館　電話０１４４（８２）４１９９。
http://www.tomamin.co.jp/20170248147

武四郎のミュージカル上演計画 わらび座、松阪市に協力要請

中日新聞　2017年2月28日
　松阪出身の探検家で北海道の名付け親、松浦武四郎の生誕二百年、北海道命名百五十年に当たる来年から三年間、全国的に活動するミュージカル劇団わらび座（秋田県仙北市）が、武四郎を主人公にした作品の全国上演を計画。菊池冴エグゼクティブ・マネージャーらが二十七日、松阪市役所を訪れ、竹上真人市長に協力を要請した。
　菊池マネージャーらは「武四郎はアイヌ民族の人々を尊敬していた。公演は主に子どもに見せたい。全国に武四郎の考え方を広げれば、いじめも減る」と意義を強調。竹上市長は「武四郎はアイヌ民族に全く偏見を持たなかった博愛主義者で正義の人。ぜひ松阪でも上演を」と応じた。
　菊池マネージャーらは二十六日に市松浦武四郎記念館であった武四郎まつりを見学。過去最多の五千八百人の人出に、「ものすごい人で、子どもたちが武四郎の精神を継承し、アイヌ民族の伝統文化を紹介していたのに感動した」と話した。
　劇団は台本、歌ともに制作中で、二〇一八年八、九月に北海道で上演後、松阪市内のホールや学校で上演したい意向。団員三百人、年間公演千回と、劇団四季や宝塚歌劇団に継ぐ規模で、地方に拠点を置くことで知られる。北海道命名百五十年にちなむ公演を検討中、昨秋に北海道で武四郎を通じてアイヌ民族を描くよう勧められたのがきっかけ。一九八二年にアイヌ民族を取り上げた公演の実績がある。
　（松村裕子）
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20170228/CK2017022802000020.html