北海道新聞 11/05 23:42 更新

遺骨の移送開始に合わせ、記者会見する北大の笠原正典副学長(右)
全国の12大学が保管するアイヌ民族の遺骨について、胆振管内白老町に建設中の「民族共生象徴空間(ウポポイ)」内に設けられた慰霊施設への集約が5日、始まった。北大は同日の記者会見で、1体の骨を分離するなどしていたこれまでの遺骨の保管方法について「配慮を欠いていた」と反省の言葉を述べ、今後、学内に慰霊碑を建立すると明らかにした。一方、違法な収集は確認されていないとして、謝罪はしない方針も示した。
遺骨は北大、札幌医大、東大、京大などに計1574体(1体として特定できなかった計346箱を含む)あり、全ての大学が年内に移送を終える予定。白老町の慰霊施設では同日、トラック複数台が出入りし、白い手袋をした作業員が遺骨が納められているとみられる箱を運び入れた。
北大は遺骨942体と、1体として特定できなかった331箱を保管。このうち個人や地域へ返還申請があるものを除き5日、移送を開始した。
会見で北大の笠原正典副学長は、従来の保管方法について「アイヌ民族の尊厳に対する適切な配慮を欠いており、真摯(しん し)に反省する」と述べ、慰霊碑建立の趣旨について「集約・返還の完了後も慰霊を行い、歴史的経緯を語り継ぐ」とした。収集された経緯が不明な遺骨については、北大のアイヌ遺骨等返還室で引き続き調査を続けると明言した。
遺骨は、明治時代から1970年代にかけて全国の研究者らが墓地から掘り起こすなどして収集した経緯がある。ただ北大に関して笠原副学長は、「盗掘など法的責任を示す明らかな資料はない」と述べ、謝罪を行わない考えを繰り返し示した。(斉藤千絵、金子文太郎)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/361851?fbclid=IwAR1mkddifzfh2MfMEsG2FysZBEY8d1r7d91WG5pwnl6LGYMnD1oJ9L4Opms

遺骨の移送開始に合わせ、記者会見する北大の笠原正典副学長(右)
全国の12大学が保管するアイヌ民族の遺骨について、胆振管内白老町に建設中の「民族共生象徴空間(ウポポイ)」内に設けられた慰霊施設への集約が5日、始まった。北大は同日の記者会見で、1体の骨を分離するなどしていたこれまでの遺骨の保管方法について「配慮を欠いていた」と反省の言葉を述べ、今後、学内に慰霊碑を建立すると明らかにした。一方、違法な収集は確認されていないとして、謝罪はしない方針も示した。
遺骨は北大、札幌医大、東大、京大などに計1574体(1体として特定できなかった計346箱を含む)あり、全ての大学が年内に移送を終える予定。白老町の慰霊施設では同日、トラック複数台が出入りし、白い手袋をした作業員が遺骨が納められているとみられる箱を運び入れた。
北大は遺骨942体と、1体として特定できなかった331箱を保管。このうち個人や地域へ返還申請があるものを除き5日、移送を開始した。
会見で北大の笠原正典副学長は、従来の保管方法について「アイヌ民族の尊厳に対する適切な配慮を欠いており、真摯(しん し)に反省する」と述べ、慰霊碑建立の趣旨について「集約・返還の完了後も慰霊を行い、歴史的経緯を語り継ぐ」とした。収集された経緯が不明な遺骨については、北大のアイヌ遺骨等返還室で引き続き調査を続けると明言した。
遺骨は、明治時代から1970年代にかけて全国の研究者らが墓地から掘り起こすなどして収集した経緯がある。ただ北大に関して笠原副学長は、「盗掘など法的責任を示す明らかな資料はない」と述べ、謝罪を行わない考えを繰り返し示した。(斉藤千絵、金子文太郎)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/361851?fbclid=IwAR1mkddifzfh2MfMEsG2FysZBEY8d1r7d91WG5pwnl6LGYMnD1oJ9L4Opms