NHK11月19日 19時12分
札幌医科大学は19日記者会見を開き、アイヌの人たちの遺骨を研究目的で墓から掘り起こすなどして収集し、返還に時間を要したことについてアイヌの人たちに苦痛を与えたとして謝罪しました。これについて道アイヌ協会は、大学側が謝罪するのは初めてだとしています。
アイヌの遺骨は明治から昭和にかけて、研究目的として道内各地の墓地から掘り出されるなどし、札幌医科大学では200体以上が保管されていました。
これらの遺骨について大学は19日記者会見を開き、三浦哲嗣医学部長は「研究者にアイヌ民族の文化や宗教的儀礼に関する理解が十分ではなかったことや、研究計画の妥当性や倫理性を大学として審査して管理監督する体制がなかった」と述べました。
その上で、遺骨の返還についてアイヌの人たちの希望に十分に応えられてこなかったとし、「これらの事実を深刻に受け止めて深く反省し、アイヌの方々が受けてこられた苦痛と苦難に対しおわび申し上げます」と謝罪しました。
また三浦医学部長は、保管していた遺骨について、遺族などから返還の希望が寄せられた一部を除いて、来年4月に白老町でオープンする「民族共生象徴空間」、愛称=ウポポイの慰霊施設へ移したことを明らかにしました。
北海道アイヌ協会の加藤忠理事長は、大学側が謝罪するのは初めてだとした上で、「それぞれの大学の立場がある中、浮かばれる気持ちも少しは出てきている。ただ、遺骨の発掘をめぐってはいまだ不明な部分が多く、慰霊施設への集約後も各大学は検証を進め、この問題に向き合い続けてほしい」と話しました。
一方、今月5日に記者会見を開いた北海道大学は、アイヌの人たちの遺骨の収集と保管について、▼違法な収集は確認できず、▼当時の倫理上、許容されていたなどとし、「反省と謝罪は別である」として謝罪は行わない考えを示していました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20191119/7000015481.html?fbclid=IwAR1LS4nAUzvzv4AdqgSvPOrYzn7h5ETASVNgZXH426StHkIiUBQC9lbPym8
札幌医科大学は19日記者会見を開き、アイヌの人たちの遺骨を研究目的で墓から掘り起こすなどして収集し、返還に時間を要したことについてアイヌの人たちに苦痛を与えたとして謝罪しました。これについて道アイヌ協会は、大学側が謝罪するのは初めてだとしています。
アイヌの遺骨は明治から昭和にかけて、研究目的として道内各地の墓地から掘り出されるなどし、札幌医科大学では200体以上が保管されていました。
これらの遺骨について大学は19日記者会見を開き、三浦哲嗣医学部長は「研究者にアイヌ民族の文化や宗教的儀礼に関する理解が十分ではなかったことや、研究計画の妥当性や倫理性を大学として審査して管理監督する体制がなかった」と述べました。
その上で、遺骨の返還についてアイヌの人たちの希望に十分に応えられてこなかったとし、「これらの事実を深刻に受け止めて深く反省し、アイヌの方々が受けてこられた苦痛と苦難に対しおわび申し上げます」と謝罪しました。
また三浦医学部長は、保管していた遺骨について、遺族などから返還の希望が寄せられた一部を除いて、来年4月に白老町でオープンする「民族共生象徴空間」、愛称=ウポポイの慰霊施設へ移したことを明らかにしました。
北海道アイヌ協会の加藤忠理事長は、大学側が謝罪するのは初めてだとした上で、「それぞれの大学の立場がある中、浮かばれる気持ちも少しは出てきている。ただ、遺骨の発掘をめぐってはいまだ不明な部分が多く、慰霊施設への集約後も各大学は検証を進め、この問題に向き合い続けてほしい」と話しました。
一方、今月5日に記者会見を開いた北海道大学は、アイヌの人たちの遺骨の収集と保管について、▼違法な収集は確認できず、▼当時の倫理上、許容されていたなどとし、「反省と謝罪は別である」として謝罪は行わない考えを示していました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20191119/7000015481.html?fbclid=IwAR1LS4nAUzvzv4AdqgSvPOrYzn7h5ETASVNgZXH426StHkIiUBQC9lbPym8