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純白の砂漠や砂岩が輝く古代遺跡etc.、2025年に訪れたい世界の絶景スポット10

2025-01-09 | 先住民族関連

 

GQ  2025年1月8日 By 熊野由佳

アメリカ・ネバダ州のカラフルな岩山、ニューメキシコ州の純白砂漠、そしてニュージーランドの神秘的な鍾乳洞など。一生に一度は訪れたい、世界各地の絶景スポットをフューチャー。2025年の旅計画を早速立ててみては?

ムーカンチャイ(ベトナム)/世界一美しい棚田に会いにいく

山の斜面に整然と階段状に並ぶ、その美しい姿が人々を魅了する棚田。少数民族モン族が人口の9割を占めるベトナム北西部の田舎町ムーカンチャイを一躍有名にしたのも、コンデナストトラベラーが「世界の最も美しいスポット50選」に選んだのも、この棚田だ。春先は水の張られた田が巨大な鏡となって輝き、初夏には黄緑色だった若芽が色鮮やかな緑の稲に成長し、稲穂がたわわに実る秋には辺りが黄金色に染まる。稲の成長と共に表情を変える景色は、日本人の懐かしい故郷の原風景と重なる。

フライガイザー(アメリカ)/砂漠の中に佇むアートのような岩山

アメリカ合衆国ネバダ州北部のブラックロック砂漠に突如現れる、摩訶不思議な岩のアート。1960年代に地熱エネルギー会社が試掘したが、事業化できずに埋め戻したところ、水圧に耐えかねて温水が噴き出した。巨大な円錐体群は、その中に含まれる炭酸カルシウムが凝固したもので、50年以上経った今も勢いは衰えることなく、複数の噴出口から熱湯を吹き出し続けている。温水中の鉄などの金属や好熱性の藻類によって黄色やオレンジ、赤や緑など強烈な色彩をまとい、美しくも奇怪な姿へと変貌遂げた。

ペトラ遺跡(ヨルダン)/映画のロケ地としても有名なヨルダンの秘宝

紀元前1世紀頃に、この地に移り住んだナバタイ人が残したピンク色の古代都市。シークと呼ばれる断崖絶壁の間の隠れ道をたどっていくと、岩を彫って造られた圧倒的な迫力のエル・カズネが突然姿を現わす。ギリシャの神々の緻密な彫刻が施された遺構には、宝物殿という名前が付けられているが、実際には人智によって水を操り、砂漠を豊かな都市へと変えたナバタイ王の墓だと考えられている。映画『インディー・ジョーンズ・最後の聖戦』のロケ地としても知られ、その荘厳な姿が好奇心と冒険心を掻き立てる。

地獄の門(トルクメニスタン)/直径90m!50年以上燃え続ける巨大クレーター

トルクメニスタンの首都アシガバードから北に約260キロ離れたカラクム砂漠にある、灼熱の炎を上げる直径90mの巨大クレーター。1971年に地質学者たちが天然ガスの充満した洞窟を発見したが、掘削中に崩落。有毒ガスの放出を食い止めるために点火したところ、地下から吹き出す可燃性のガスのために、50年以上過ぎた現在でも燃え続けている。2024年10月にはトルクメニスタンの国営企業が、この地域で天然ガスを採取する計画を発表。温室効果ガス削減の動きもあり、地獄の門が燃え続けられるのもあと数年かもしれない。

トーレス・デル・パイネ国立公園(チリ)/壮大なパタゴニアの大自然を体感

パタゴニアの南西部にあり、3,000m級の高山から、複雑に入り組んだフィヨルド、ターコイズブルーの氷河湖、多様な植物が生息する森林まで、圧倒的な自然の美しさと厳しさが共存する世界。ここを訪れた際にぜひ泊まりたいのが、公園の入り口にあり、流線形の建物が特徴のラグジュアリーホテルティエラ・パタゴニア」だ。周囲の自然と調和するようにパタゴニアの天然木とガラスで構成され、大きな窓には公園名の由来でもある3本の険しい岩峰トーレス・デル・パイネが見事な姿を披露する。

ルム採石場(エストニア)/澄んだ湖と廃墟と化した採石場のコントラスト

透き通った湖と、その中に半分沈んだ今にも崩れそうな廃虚。そのコントラストが見る者に不思議な感覚を呼び起こす。もともとは旧ソ連時代の石灰岩の採石場跡で、刑務所が運営し、働き手は受刑者たちだった。採掘が中止になり、水を汲み上げていたポンプが止まると、大量の水があふれて一帯は湖に。夏はペダルボートやSUPボードのレンタルもあるが、水中に有刺鉄線などの残骸があり、水泳はあくまでも自己責任。近くにあった刑務所も既に閉鎖されているが、音声ガイド付きのセルフツアーがあり、廃墟の歴史を紐解くことができる。

ラップランド(スカンディナビア半島)/ヨーロッパ最北の地でオーロラを

Paolo Graziosi

スカンディナビア半島北部からロシアにまたがる、先住民のサーミ人が住むヨーロッパ最北の地。夏は太陽の沈まない白夜になり、冬は一転して、カーモスと呼ばれる日の昇らない極夜が続く。雪と氷に覆われる北極圏の秘境では、夏の終わりから翌年春にかけて、一生に一度は見ておきたい自然の神秘、オーロラに出合える確率が格段に上がる。幻想的な光を放ちながら大空を舞う姿を、ラップランドでは1年のうち約200夜、空が澄んでいる日には2分の1の割合で観察できるのだ。

ホワイトサンズ国定公園(アメリカ)/どこまでも純白な砂漠が創り出す2つの絶景

アメリカ・ニューメキシコ州のトゥラロサ盆地にある、世にも珍しい純白の砂漠。日中は青空を背景に、風が描き出す白砂の波紋が陽光を浴びてキラキラと煌めき、夕刻には沈みゆく太陽が砂漠一帯をオレンジ色に染めていく。白砂の正体はアラバスターと呼ばれる雪花石膏で、周囲に川や海がないため、石膏が溶けて流れ出さずに盆地にとどまり、長い年月をかけて風化・浸食されたもの。日中でもさほど熱くならず、素足で砂の台地を踏みしめることも可能だ。

ワイトモ洞窟(ニュージーランド)/洞窟を埋め尽くす無数の光の正体は?

オークランドから車で2時間半ほどのニュージーランド北島のワイカト地方にある巨大な鍾乳洞。その名は、先住民族のマオリ族の言葉で水「ワイ」と洞窟「トモ」から。地下を流れる川と天井から落ちる水滴が、数千年の時をかけて作り上げた洞窟の中で、無数に煌めく青白い光。一度見たら脳裏に刻まれるこの幻想的な光の主は、実はツチボタルと呼ばれる、オセアニアだけに生息するヒカリキノコバエの幼虫だ。正体はともあれ、暗闇の中で繰り広げられる神秘的な光のショーは得も言われぬ美しさだ。

シシーギリヤ・ロック(スリランカ)/狂気に取りつかれた王が残した空に浮かぶ王宮

密林にそびえる巨岩の頂上に築かれた要塞は、5世紀後半に実の親を廃して王位に就いた狂気の王、カッサパ1世が残した天空の城。500人もの愛妃と沐浴を楽しんだといわれる「水の庭園」をはじめ、その愛妃たちだとも、インド神話に出てくる天女だともいわれる鮮やかな色彩の美女のフレスコ画、頂上近くに鎮座する守護神のような巨大ライオンの足の像など、栄華を極めた王朝を偲ばせるヘリテージが見る者の心を惹きつける。約1,200段のスリリングな階段を登り切った先には、遥かかなた地平線まで続くジャングルの一大パノラマが待っている。

文・熊野由佳  編集・橋田真木(GQ)

https://www.gqjapan.jp/article/world-spectacular-view-spots

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