先住民族関連ニュース

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森林で木材窃盗の男、イノシシ2頭を先住民に献上し謝罪/台湾

2017-02-22 | 先住民族関連
中央フォーカス台湾 2017/02/20 18:02

台東地方法院検察署提供
(台東 20日 中央社)台東県鹿野郷で19日、クスノキの木材を窃盗し昨年12月に逮捕された男が、罪を償おうとイノシシ2頭を台湾原住民(先住民)が多く住む同郷永康集落に献上し、祖先や年長者らに許しを求めた。
男は仲間6人らと共謀して樹齢700年のアツバクスノキの木材を盗んだとされる。公訴後に保釈されると、罪の大きさを痛感したのか、複数回にわたり集落を訪れ、住民に謝罪するなどしていた。
今回イノシシを献上したのは、年長者に伝統的な方法で許しを請うべきだとアドバイスを受けてのこと。男が集落を訪れると、村内放送を通じて住民らが集まり、儀式や話し合いの場が持たれた。
住民らはその後、祖先らの許しが出たとして男の行為を許すことで一致。再び山林に入り破壊行為をしないよう求めた。地元の関係者によると、これまでにも森林を破壊する行為は度々あったものの、集落外の人が謝罪しに来るのは初めてだという。
(盧太城/編集:齊藤啓介)
http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201702200005.aspx

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宮古島民54人が犠牲に…研究者「知ってほしい」墓参の勧め 台湾「牡丹杜事件」

2017-02-22 | 先住民族関連
沖縄タイムス 2017年2月20日 16:44
「牡丹社事件」の犠牲者の名前が刻まれた墓
 【仲地清通信員】明治政府の琉球処分、台湾植民地などアジア侵略政策のきっかけになったとされる「牡丹(ぼたん)社事件」で殺害された宮古島島民を弔う墓が、台湾屏東県東城郷にある。事件を研究する台湾在住の琉球史研究者は、沖縄から訪れる観光客が東城まで足を延ばし、事件を通して台湾史と琉球史の深いつながりを知ってほしいと、勧めている。
 琉球御用船が首里王府へ年貢を納めた後、宮古島へ帰還する際に台湾に漂流し、54人が台湾の先住民に斬首された「牡丹社事件」または「宮古島島民遭難事件」(台湾では八瑶暚湾事件とも呼ばれている)。墓標には「大日本琉球藩民54名墓」と刻まれ、犠牲者の名前も判読できる。
 沖縄から台湾に訪れる観光客のコースは、台北市内の台湾総統府、故宮博物館、龍山寺、蒋介石の中正記念堂、孫文の国父記念館などが定番。「琉球藩民墓」がある南の屏東県東城へは、台北から新幹線「高鉄」で高雄へ2時間、さらに乗り合いバスで1時間で国城へ着く。
 琉球藩民墓のある一帯は、かつては山岳地帯だったと推測されるが、現在は東城郷の住宅地で、地元の人々も琉球藩人墓のことをよく知っている。現在の墓は1983年に修復され、屏東県は一帯を「琉球藩民記念圓区」に指定し、重要な歴史的遺跡としている。
 毎年、お参りに訪れる宮古島出身者ら遭難者の遺族のため通訳として支援している台湾大学政治学部博士課程学生の比屋根亮太さん(29)は「明治政府のアジア侵略拡張政策の出発となった重要な場所。日本人訪問者が少ないので、特に若い人々は訪ねて勉強してほしい」と話す。
 同事件研究の第一人者、台湾教育大学の楊孟哲教授は著書「1874年那一役牡丹社事件 野蠻興假假文明的対決」を2015年に出版。「沖縄からの訪問者に事件の現場や当時の様子を説明し、地元民がどのように生存者を救助し琉球に送り返したかを話す中で、新時代の台湾と沖縄の交流に生かしたい」と語った。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/84925

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北メール アイヌの遺骨はコタンの土へ=平田剛士さん(フリーランス記者) /北海道

2017-02-21 | アイヌ民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2017年2月21日 地方版
 毎日新聞がドイツ・ベルリン発で特報する「アイヌ遺骨盗掘事件」(2月9日付など)から目が離せない。
 現地の「人類学民族学先史学協会」が古いアイヌ遺骨6体を所蔵している。うち1体(頭骨)は1879(明治12)年、ドイツ人旅行者が札幌のアイヌ墓地を勝手に掘り返して本国に持ち帰ってきたものであることが判明。同協会は約140年前の「収集」が盗掘だったと認め、このほど返還に向けた協議を在ベルリン日本大使館と始めた、という。
 だが、ただ「アイヌである」というだけの理由で墓暴きを受けた上、140年近く知らんぷりされてきた先住…
残り317文字(全文575文字)
http://mainichi.jp/articles/20170221/ddl/k01/070/301000c

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胆振の魅力海外客に ニセコでPR アイヌ古式舞踊好評

2017-02-21 | アイヌ民族関連
北海道新聞 02/21 05:00
 【ニセコ】後志管内のニセコ地区を訪れる海外客に胆振を知ってもらおうと、胆振総合振興局によるイベントの第2弾「胆振三大遺産inニセコ」が19日、JRニセコ駅前で行われた。アイヌ古式舞踊が好評で、振興局の管轄区域を超えて制作した「羊蹄と西胆振」に絞った初の観光クリアファイルも配られた。
 胆振三大遺産は「アイヌ古式舞踊」「 洞爺湖有珠山ジオパーク 」「縄文遺跡群」。イベントは登別や洞爺湖など観光資源が豊富な西胆振と、ニセコを抱える羊蹄山麓を巡る観光客を増やす狙い。
 ニセコグランヒラフ・スキー場で 白老牛 などを試食してもらったのが9日の第1弾。今回はニセコ町が昨年7月に交流拠点として再生させた産業遺産「ニセコ中央倉庫群 旧でんぷん工場」を会場に行われた。
 白老町の アイヌ民族博物館 が協力し、アイヌ古式舞踊として、歌や踊り、ムックリ演奏を5人が披露。観光客約70人から拍手を浴びた。ニセコ町在住の英国人会計士ジョナサン・エイモスさん(60)は「 道の駅 でポスターを見て来た。アイヌ舞踊は2年前に阿寒湖で見たが、近くにもあるとは知らなかった。素晴らしい」と話した。縄文アクセサリー作りや洞爺湖有珠山ジオパークの紹介もあった。
 胆振総合振興局は「羊蹄と西胆振」の観光クリアファイルを後志総合振興局と初めて共同制作して配布。行政区域の違いで交流が少なかった両管内のうち、小樽や苫小牧を除く隣接2地域を組み合わせて紹介した英語によるファイルで、特産品や名所を絵で網羅し、広域観光をアピールした。
 ニセコは長期滞在客が多く、地元の観光関係者は飽きずに広域的に楽しめる方法を模索しているという。イベントに駆けつけたニセコ町の片山健也町長は「移動手段が課題だが、登別や洞爺湖と連携し広域観光を育てたい」と期待を語った。(津野慶)
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0370768.html

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札幌冬季アジア大会開幕

2017-02-21 | アイヌ民族関連
釧路新聞 2017年02月20日
 アジアの冬のスポーツの祭典「第8回札幌冬季アジア大会」は19日、皇太子さまをお迎えし札幌ドームで開会式を行った。冬季アジア大会の国内開催は2003年の青森大会以来14年ぶり。日本をはじめとする過去最多32カ国・地域から5競技64種目に約2000人の選手たちが出場。式では北海道アイヌ協会によるアイヌ古式舞踊や平岸天神ソーラン保存会の演舞の披露などさまざまなセレモニーも行われ、会場を大いに盛り上げた。大会は26日まで札幌市と帯広市を舞台に熱戦を繰り広げる。
http://www.news-kushiro.jp/news/20170220/201702201.html

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アイヌ民族の座り歌や舞踊伝承 平取の子供ら成果披露

2017-02-21 | アイヌ民族関連
北海道新聞 02/20 07:00
【平取】アイヌ文化の伝承に取り組む町民らが、活動の成果を発表する「シシリムカアイヌ文化祭」(平取アイヌ協会など主催)が19日、町中央公民館で開かれ、会場を訪れた165人が、歌や舞踊などを通じてアイヌ文化の魅力に触れた。
 28回目となる今回は、二風谷アイヌ語教室に通う子どもたち16人がウポポ(座り歌)や踊り、アイヌ語歌詞による合唱などを発表。続いて、阿寒アイヌ民族文化保存会(釧路市)や平取アイヌ文化保存会のメンバーが古式舞踊を披露した。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0370443.html

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国内最大級のアマゾン資料 活用へ基金

2017-02-20 | 先住民族関連
河北新聞 2017年02月19日日曜日
 国内最大級の南米・アマゾン関連コレクションを持つ山形県鶴岡市の文化人類学者山口吉彦さん(75)らが資料の展示・保存に向け、「アマゾンコレクション保護・夢基金」を設けた。鶴岡市などが約20年前から二つの展示施設で一般公開してきたが、3年前に共に閉館。資料の散逸を防ごうと、資料館の新設を目指して個人や企業に寄付を呼び掛けている。
 山口さんは1970年代にアマゾンに通い、動物の剥製や希少なチョウの標本、原住民の装飾品や生活用品といった約2万点の資料を集めた。今では国際条約で国外への持ち出しが厳しく制限されるなど入手の難しい物も多いという。
 資料は鶴岡市のアマゾン民族館と山形県朝日村(現鶴岡市)のアマゾン自然館で展示されてきたが、行財政改革で両館とも2014年3月に閉館した。山口さんは資料の引き取り先を探したが、一括して委ねられる機関が見つからず、閉館後3年を目安に市から使用を許されてきた保管スペースの期限が近づいてきた。
 山口さんは公益財団法人公益推進協会(東京)の協力を得て昨年10月、寄付額が税額控除の対象となる基金を設立。支援の呼び掛けを始めた。
 新たな保存・展示場所は寄付金額に応じて判断する。資料が多いため、資料館として十分な施設を建てるには1億5000万円以上が必要となり、寄付額が不足した場合は中古物件の活用を含めて検討する。
 山口さんは「資料を保管するだけでなく、子どもたちや研究者が見たり触れたりすることでアマゾンの魅力を感じられる場所を提供したい」と願う。
 山口さんの知人で基金設立の発起人となった米沢市のイベント企画会社役員松田亮子さん(55)は「都会と比べて地方には博物館や美術館が少ない」と指摘。「保管場所を確保した上で、キャラバン車で全国を回り、貴重なコレクションに触れる機会も届けたい」と期待を寄せる。
 連絡先は公益推進協会03(5425)4201。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201702/20170219_53015.html


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ローマ法王が先住民擁護、「先祖代々の大地」に権利持つ

2017-02-20 | 先住民族関連
ロイター 2/16(木) 14:56配信

[バチカン市 15日 ロイター] - ローマ法王フランシスコは15日、米国でダコタ・アクセス・パイプラインの一部敷設・操業に反対している先住民を擁護し、先住文化には「先祖代々の大地とのつながり」を擁護する権利があると述べた。ローマで行われた先住民関連のフォーラムで述べた。
法王は名指しを避けながらも、明らかにこの問題に言及したと分かる強い表現で、開発は「先住民とその領地の特性保護」と調和を図らねばならないと述べた。
敷設ルート近くに生活する先住民スタンディング・ロック・スー族とシャイアン・リバー・スー族は、パイプライン建設により聖地に囲まれた湖での宗教儀式が行えなくなるとして、建設に抗議している。
http://jp.reuters.com/article/pope-idJPKBN15V0F5

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冬のアジア大会 開会式ではアイヌの人たちも選手らを歓迎

2017-02-20 | アイヌ民族関連
NHK 2月20日 5時33分

冬のアジア大会の開会式が19日、札幌市で行われました。地元の祭の踊りやダンスチームのパフォーマンスが披露される中、北海道を中心とする地域の先住民族、アイヌの人たちも伝統の舞で、大会に参加する32の国と地域の選手たちを歓迎しました。
若い世代のアイヌを代表して参加した早坂駿さん(27)は、母親や祖母が縫ってくれた衣装でステージに上がっていました。国際的なスポーツイベントで、舞を披露する機会を得られたことについて「自分たちへの関心が高まっていてうれしい。親から受け継いだアイヌの文化を次の世代にもつないでいきたい」という思いを打ち明けてくれました。
アイヌ文化の復興と伝承を進めるアイヌ文化法が施行されてことしで20年。かつて、アイヌへの差別があった一方で、伝承されてきた文化もたくさんあると言います。節目の年に北海道で行われる冬のアジア大会は、競技への期待に加えて、文化交流の場としても注目を集めています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170220/k10010882811000.html

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北海道の魅力アピール 札幌アジア大会開会式

2017-02-20 | アイヌ民族関連
読売新聞2017年02月20日
 過去最多となる32の国と地域から、約2000人が参加する冬季アジア札幌大会。19日の開会式は満員の札幌ドームで行われ、熱気に包まれた。
 選手宣誓などの式典終了後は、初夏の札幌の風物詩「YOSAKOIソーラン」も登場。北海道の魅力を世界にアピールした。その後の聖火点灯では、ドームの照明が落とされ、幻想的な光景に包まれた。パラリンピックの銀メダリスト永瀬充さんらが聖火をリレー。長野五輪のジャンプ団体金メダリストで、上川町出身の原田雅彦さん(48)が聖火台に火をともすと、拍手がわき起こった。
 26日まで続くアジアの冬季スポーツの祭典。冬季五輪招致を目指す札幌市にとり、国際大会の運営能力を示す試金石となる。
 ◆アイヌの伝統舞踊披露
 開会式では、先住民族アイヌの伝統舞踊が披露された。国際スポーツ大会の式典での出演は今回が初めてで、会場の選手や観客も熱心に見入った。
 伝統舞踊は、第2部の歓迎パフォーマンスのトップを切って上演。胆振や日高地方などから集まった20~60歳代の約60人がステージに立ち、アイヌの伝統楽器「ムックリ」の演奏や鶴の舞などを披露した。
 大会組織委によると、これまでにもオーストラリアやカナダで開催された五輪で先住民族の文化が紹介されたことなどから、北海道アイヌ協会に出演を要請して実現した。開会式に先立ち、札幌市内で5日に行われた聖火の採火式でも、アイヌの伝統手法で火をおこした。
 2020年には、アイヌ民族に関する国立施設「民族共生象徴空間」が白老町に開設され、道や同協会は東京五輪・パラリンピックの開会式でもアイヌの伝統舞踊の披露を目指す。今回のアジア大会は、アイヌの伝統文化を内外に披露する「キックオフ」となった。
http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20170220-OYTNT50018.html

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【名城と事件】松前城 防備の手薄な背後から攻められ…わずか数時間で落城

2017-02-20 | アイヌ民族関連
ZAKZAK-2017.02.19
 松前藩の石高は、表向きは1万石格の大名だが、蝦夷地(北海道)は稲作不適の地であり、本州との交易管理が藩の財政基盤であった。アイヌとの戦いも終息し、外部からの攻撃も想定されなかった。松前の地に簡単な防備の館(福山館)だけで、200年を平穏に過ごしていた。
 ところが、幕末になると状況が一変する。日本近海には外国船が来航するようになり、徳川幕府は海防強化の必要性に迫られる。特に、蝦夷地にはロシア船がたびたび姿を見せるようになる。松前藩はロシアの南下に備える最前線の警備を担うことになる。
 嘉永2(1849)年、幕府は北方警備を目的に、松前崇広(たかひろ)に新城の築城を命じる。
 築城計画の際、地形的に要害となりうる箱館の臥牛山(がぎゅうさん=函館山)に築城すべきだという意見もあった。だが、城下の商人が「城を移転すると松前港が寂れてしまう」と反論した。移転の予算が少ないこともあり、最終的には福山館を拡張する方法で落ち着く。工費の多くは、松前の商人の献金によって賄われた。
 松前城は嘉永3(50)年、天守代用の3層3階の櫓を持つ、和式築城最後の城として、高崎藩から招いた兵学者、市川一学(いちがく)の縄張で完成する。土居や石土居には「折」や「歪」をうまく取り入れ、城門には隠郭などが造られた。さらに、複雑に屈曲した城壁と松前湾に面した砲台群(7基の砲台と25門の大砲)を備えた最新鋭の城郭であった。
 ただ、松前城は本来の役目を果たすことなく、あっけなく落城する運命をたどる。
 明治元(1868)年11月5日、旧幕府の榎本武揚(えのもと・たけあき)を首領とする軍勢は、蝦夷地での独立政権樹立を目指して、渡島(おしま)半島の各地を制圧し、松前城を攻撃する。松前藩は防戦に努めたが、海への防備に主体を置いた縄張だったため、防備の手薄な背後から攻められ、わずか数時間で落城した。
 天守は幕末維新の戦役でも戦禍を逃れていたが、昭和24(1949)年、火災によって焼失する。現在の天守は昭和35(1960)年に再建されたものだ。 =次回は篠山城(兵庫県篠山市)
 【所在地】北海道松前郡松前町字松城144
 【交通アクセス】IR江差線「木古内駅」から函館バスで約1時間半「松城」下車、徒歩約10分
 ■濱口和久(はまぐち・かずひさ) 1968年、熊本県生まれ。防衛大学校卒。陸上自衛隊、栃木市首席政策監などを経て、現在、拓殖大学地方政治行政研究所附属防災教育研究センター副センター長(客員教授)を務める。著書に『戦国の城と59人の姫たち』(並木書房)、『日本の命運 歴史に学ぶ40の危機管理』(育鵬社)など。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20170219/dms1702191000004-n1.htm

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サステナビリティ 新潮流に学ぶ 第7回 :揺らぐ世界の底流に見えるもの(2)排他から包摂へ(国連2030アジェンダの核心)

2017-02-19 | 先住民族関連
サステナブル・ブランドジャパン 2017.02.16  SB-J コラムニスト・古沢 広祐

平和への願いを現す、国連ビル内の壁画(2015年9月、筆者撮影)
前回ふれた世界が模索する共有価値について、少し詳しく見ていきましょう。「世界がぜんたい幸福にならないうちは 個人の幸福はあり得ない」。この言葉は宮沢賢治の『農民芸術概論』の中の一文です。賢治の言葉は、人間世界のサステナビリティの在り方を端的に表現しています。
人間は一人だけで生きていくことはできません。集団を形成し、社会を築き上げて世界を成り立たせてきました。世界は私たち一人ひとりから成り立ち、日々揺れ動きながら社会が形成されています。
長い人間の歴史を振り返ると、あつれきと対立を数多く生み、争いが起き、そこでは尊い命さえもが多数失われてきました。憂いと苦しみを乗り越えて安定が模索され、今日のサステナビリティの思想へと結実してきました。
その思想は賢治の言葉にも示される「排他から包摂へ」の思想ですが、それはこれまで紹介してきた国連の「2030アジェンダ」の宣言文においても、次のように示されています。
(以下、外務省・仮訳より一文を引用)
(前略)
我々の世界を変える行動の呼びかけ
49 .【国連とそれを支える価値観】70年前、以前の世代の指導者たちが集まり、国際連合を作った。彼らは、戦争の灰と分裂から、国連とそれを支える価値、すなわち平和、対話と国際協力を作り上げた。これらの価値の最高の具体化が国連憲章である。
50.【新アジェンダの歴史的意義】今日我々もまた、偉大な歴史的重要性を持つ決定をする。我々は、すべての人々のためによりよい未来を作る決意である。人間らしい尊厳を持ち報われる生活を送り、潜在力を発揮するための機会が否定されている数百万という人々を含む全ての人々を対象とした決意である。我々は、貧困を終わらせることに成功する最初の世代になり得る。同様に、地球を救う機会を持つ最後の世代にもなるかも知れない。我々がこの目的に成功するのであれば二〇三〇年の世界はよりよい場所になるであろう。
人権・教育、文化の注目すべき動き
2030アジェンダの野心的な言葉の一端が示されていますね。内容には、注目したいキーワードが幾つもありますが、その一つに「包接する」(inclusive:含みこむ、包接的な)という言葉が注目されます(全文では40ヵ所、17の大目標では6ヵ所ほど記載)。
この言葉は、教育や人権、弱者や障害者の社会包接において近年とくに多用されるようになりました。国連との関わりでこの分野の歴史的動向について見ると、時代的な推移のなかで2030アジェンダに集約されてきた様子を読みとることができます。
とくに重要なのは、戦後の世界人権宣言(第26条、1948年)、経済・社会・文化的権利の国際規約(1966年)、子どもの権利条約(1989年)、万人のための教育への一連の動きや障害者権利条約(2006年)、先住民族の権利に関する国連宣言(2007年)などの一連の動きで、こうした積み上げが2030アジェンダに結実しています。
教育に関しては、「万人のための教育」の理念が継承され、障害者の権利とも重なり合ってインクルーシブ教育(障害と健常の差別を克服する教育理念)の流れとして、「誰一人取り残さない」という理念が2030アジェンダの中核に打ち出されたのでした。
もう一つ注目したい流れとしては、経済、環境、社会の3つの柱に「文化」を組み入れる動きです。これは、主にユネスコを軸にした動きで、サステナビリティと教育を結びつける2005年国連総会での「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」採択の動きや、生物・文化多様性にかかわる新たな動きです。そして、具体的には2030アジェンダの策定過程で「持続可能な開発のための文化(文化と開発)」がユネスコ執行委員会によって提起されています。
もともと1995年にユネスコの「開発と文化に関する世界委員会」によるレポートや国際会議の積み上げがあり、具体的には2002年のヨハネスブルク・サミットで採択された実施計画の中に、持続可能な開発のための不可欠の要素の一つとして、文化多様性が組み入れられたのでした。
その前後の動きとして、「文化多様性に関する世界宣言」(第31回ユネスコ総会、2001年11月)とその延長線上で国際条約となった「文化多様性条約」(文化的表現の多様性の保護と促進に関する条約、2005年採択)があります。とくに持続可能な発展と文化多様性との関連性が重要なので、「文化多様性に関する世界宣言」の一節を見ましょう。
文化的多様性に関する世界宣言
(日本ユネスコ国内委員会・仮訳より引用)
(前略)
アイデンティティー、多様性及び多元主義
第1条 文化的多様性:人類共通の遺産
 時代、地域によって、文化のとる形態は様々である。人類全体の構成要素である様々な集団や社会個々のアイデンティティーは唯一無比のものであり、また多元主義的である。このことに、文化的多様性が示されている。生物的多様性が自然にとって必要であるのと同様に、文化的多様性は、交流、革新、創造の源として、人類に必要なものである。この意味において、文化的多様性は人類共通の遺産であり、現在及び将来の世代のためにその重要性が認識され、主張されるべきである。
第2条 文化的多様性から文化的多元主義へ
 地球上の社会がますます多様性を増している今日、多元的であり多様で活力に満ちた文化的アイデンティティーを個々に持つ民族や集団同士が、互いに共生しようという意志を持つとともに、調和の取れた形で相互に影響を与え合う環境を確保することは、必要不可欠である。すべての市民が網羅され、すべての市民が参加できる政策は、社会的結束、市民社会の活力、そして平和を保障するものである。この定義のように、文化的多元主義を基礎とすることで、文化的多様性に現実的に対応する政策をとることが可能である。文化的多元主義は、民主主義の基礎と不可分のものであり、文化の交流と一般市民の生活維持に必要な創造的能力の開花に資するものである。
実はこの世界宣言が出された直前に、9.11同時多発テロが起きています。時代背景としては、20世紀末の冷戦終結後にイデオロギー・政治体制の対立から民族対立や文化・宗教的な対立が顕在化しだしたことがあり、象徴的には『文明の衝突』(ハンチントン著1998年邦訳)が話題となった状況があります。
世界宣言は、文明の衝突や文化・宗教的な対立という相克と敵対関係を浮かび上がらせる偏見と誤謬を批判し、多様性を尊重し多元的な共存の在り方こそが人類のよって立つべき基盤であることを明示したものだったのです。
参照:文化の多様性に関する世界宣言と未来世代の権利―コミュニティとの関連において― 服部 英二 2016年
時代はその後、テロとの戦争へと傾斜し、トランプ時代にまで至っていますが、一方では、文化と人権(世界人権宣言、文化的権利、先住民の権利)や文化と開発(文化遺産、文化創造・産業)といった地下水脈が流れ続けています。

古沢 広祐 (ふるさわ・こうゆう)
國學院大學経済学部(経済ネットワーキング学科)教授。
大阪大学理学部(生物学科)卒業。京都大学大学院農学研究科博士課程(農林経済)研究指導認定、農学博士。
<研究分野・活動>:持続可能社会論、環境社会経済学。
地球環境問題に関連して永続可能な発展と社会経済的な転換について、生活様式(ライフスタイル)などを究明。具体的には、持続可能な生産消費、世界の農業食料問題とグローバリゼーション、環境保全型有機農業、エコロジー運動、社会的経済・協同組合論、NGO・NPO論などについて研究。
著書に『地球文明ビジョン』日本放送出版協会、『共生時代の食と農』家の光協会。
共著に『共存学1, 2, 3』弘文堂、『ギガトン・ギャップ:気候変動と国際交渉』オルタナ、『安ければ、それでいいのか!?』コモンズなど。
(特活)「環境・持続社会」研究センター(JACSES)代表理事。(特活)日本国際ボランティアセンター(JVC)理事、市民セクター政策機構理事など。
http://www.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/1188773_1535.html

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アイヌ施設で木彫り体験も=政府

2017-02-19 | アイヌ民族関連
時事通信 (2017/02/16-19:48)
 政府は16日、アイヌ政策推進会議(座長・菅義偉官房長官)の作業部会を内閣府で開いた。アイヌ文化伝承のため北海道白老町に公開する国立施設「民族共生象徴空間」の中核となる「国立民族共生公園」の具体像について協議。事務局からアイヌの古式舞踊を紹介するシアターや、木彫り体験ができる工房を設置する案が示され、今後検討を続けることになった。
 象徴空間は、アイヌに関する資料を展示、研究する「アイヌ民族博物館」や、伝統的家屋などを再現する公園で構成。2017年度に着工、20年に一般公開予定だ。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017021601130&g=soc

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パイプラインに反対、アメリカ先住民への支援が世界に拡散 「ダイベストメント」とは?

2017-02-19 | 先住民族関連
BLOGOS- 2017年02月16日 17:00 NewSphere
 アメリカ先住民スタンディングロック・スー族の居留地内に設営された、広大な雪原に佇むキャンプサイト。多くのティーピーやテントがつくられ、立ち並ぶ数百種の国旗が、氷点下の風にたなびいている。大陸中から集まった人々が民族の壁を超え、そこで共に暮らしているのだ。これは「ダコタ・アクセス・パイプライン」の建設に対する抗議運動。トランプ氏が1月24日に出した大統領令を受け、いよいよ建設は完成へと動き出した。しかし国際的ムーヴメントとなった抗議運動は、さらに勢いを増している。一体何が起きているのか。
◆「ダコタ・アクセス・パイプライン」と抗議運動
 「ダコタ・アクセス・パイプライン(DAPL)」は、アメリカ合衆国ノースダコタ州からイリノイ州までをつなぐ、石油パイプラインの建設計画。事業主エナジー・トランスファー・パートナーズによると、全長約1886kmにわたる同計画は、地域への経済効果と雇用の増加を創出するとされる。
 抗議運動を率いるのは、ノースダコタ州の建設ルート近くに住む先住民スタンディングロック・スー族だ。彼らの水源ミズーリ川の底に敷設されるパイプラインは、「命の水」を汚染し、条約で守られた神聖な土地を破壊するとして反対している。
 パイプラインの原油漏出事故は決してめずらしいことではない。アメリカでは1997年から2016年の間で、11,458件の事故が発生している(米運輸省・パイプライン有害物質安全庁統計)。当初の建設ルートは州都ビスマーク付近を通る予定だったが、住民の飲み水の安全性を脅かす可能性があったことなどから、スー族の同意なく変更となった。
◆歴史上最大のアメリカ先住民によるムーヴメント
 全米の先住民部族を動員した前代未聞の抗議運動は、スタンディングロックを拠点に、昨年4月の工事開始と共に始まった。キャンプサイトでは祈りを中心とした平和な暮らしが営まれ、人々は武器を持たずに反対を訴える。
 日本でサポート活動をするJapan Stands With Standing Rock代表の青木遥香氏は、昨年10月、ニューメキシコ州から一人車を運転して現地を訪れた。「奮い立っているけれど、そこにいる人達は生身の人間」と感じたキャンプサイトでは、泣きながら感謝をする人もいたと言う。もともとインディアンジュエリーのバイヤーとしてアメリカ先住民と深く関わりを持ってきた同氏は、身近な友人達の怒りが原動力となり、帰国後すぐに同グループを立ち上げた。
 世界中から非難を浴びているのが、警察による抗議者への暴力だ。昨年9月デモクラシー・ナウ!がその衝撃的な映像を放送してから、抗議の声はSNSで一気に輪を広げ、集まってきた部族や環境活動家、退役軍人、国内外からの応援者達は、時に1万人を超えた。

 そして現地は11月、最も危機的な局面を迎える。氷点下のなか警察が大量の水を抗議者へ浴びせ続け、ゴム弾や催涙ガスで攻撃を繰り返し、意識不明を含む300人以上が治療を受ける事態となったのだ。これまでの負傷者たちの中には、衝撃手榴弾で腕を切断する寸前となった女性、ゴム弾に撃たれ片目をほぼ失明した人々が含まれ、約700人が「不法侵入」などで逮捕されている。
 それでも「水の保護者」たちが非暴力を貫いて抗議を続けた結果、オバマ前政権は昨年12月4日、現ルートの建設を却下することを発表した。それに伴い、代替ルートの考案を前提とした環境影響評価の実施を命じ、完了するまでは工事を中断するという方針をとっていた。
 しかしトランプ氏が1月24日に署名した大統領令を受けて、アメリカ陸軍省は2月8日、建設の最終許可を承認すると正式に発表。すでに95%以上が完成していたパイプラインの最終区間を完了させる工事がその翌日にも再開された。
 極寒のスタンディングロックで今も抗議活動が続く中、スー族は環境影響調査打ち切りの違法性を根拠に、法的措置をとって闘い続けるという声明を出した。しかしロイター通信は、その道のりは困難なものになりそうだという見方を示している。法廷ではこのようなケースにおいて、大統領権限に基づいた形で判決がなされることが一般的だからだ。一方で、先住民環境ネットワーク代表トム・ゴールドトゥース氏は、「環境調査や部族との協議を行わずに地役権を認めても、闘いは終わらない」とし、「トランプ大統領が見てきたものをはるかに超えた、大規模な抵抗を予想しています」と述べた(ロイター)。BBCは、この逆境に面しても、スタンディングロック・スー族達は身を引くつもりはないと見ている。
◆出資額トップは日本のメガバンク 広まる「ダイベストメント」
 総工費38億ドルの巨大事業「ダコタ・アクセス・パイプライン」には、17行の大手銀行が投融資する。出資額のトップに立つのは、日本のメガバンクだ。
 国際環境NGO350.org Japan代表の古野 真氏は、「トランプ政権が地球環境や国民の健康より企業利益を優先する中、私たち市民は声をあげる必要があります」と述べる。「地球にやさしい銀行選び」を促す「MY BANK MY FUTURE」キャンペーンに取り組む同団体は、昨年12月にウェブサイトを公開したばかり。そこでは実際に化石燃料や原子力事業にお金を流していない銀行を探すことができ、一般消費者が「ダイベストメント(投融資撤退)」を行えるきっかけを提供する。日本国内では350.org Japanが主体となって各銀行への働きかけを行っているほか、誰もが参加できる支援方法をブログで紹介して支援を呼びかけている。
 実際にDAPL建設事業に対する「ダイベストメント」の動きは今、劇的な展開を見せている。陸軍省が建設を認可した同日、初めて2つの「都市」によるダイベストメントが報じられた。NPRによれば、シアトル市は出資銀行の1つ、ウェルズ・ファーゴと18年に及ぶ契約を終了する条例を可決し、デイヴィス市も同様の決定を下したという。米国内の他2都市もそれらの動きに続こうとしており、ニューヨーク市長のビル・デブラシオは、DAPLへの出資金融機関から、市の年金資金の引きあげを検討すると述べている。(ワシントンタイムズ)
 来る3月10日には、先住民達による大規模なデモ行進がワシントンD.C.で行われる予定だ。
 「亀の島」北米大陸にもともと住んできた人々、アメリカ先住民。このムーヴメントはコロンブスの大陸「発見」以来、今も続く合衆国による迫害の現実を知らしめている。苦境に立たされながらも、崇高な精神で彼らが立ち向かっているのは、人権侵害、環境破壊、気候変動などの世界共通の問題である。
 「沈黙していることは同意していることと同じ。次のスタンディングロックを生まないためにも、これが彼らの望む形で解決されることを願っています」。青木氏は最後にそう語った。今後日本はどのように向き合うのか、注目したい。
http://blogos.com/article/210695/

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訪日外国人の受け入れへ学習会 白老町一丸で取り組みを

2017-02-19 | アイヌ民族関連
苫小牧民報(2017年 2/18)
 白老町で16日、外国人観光客の受け入れ環境整備に向けた学習会が町コミュニティセンターで開かれた。来館者目標100万人を掲げる民族共生象徴空間の開設を3年後に控え、町内一丸で体制づくりを進めるのが狙い。学習会は2部制で行われ、第1部には町内事業者や文化サークル関係者、町職員など50人以上が参加。講演などを通じ、受け入れ体制づくりのポイントやノウハウを学んだ。
 官民一体で組織する象徴空間整備による白老町活性化推進会議の主催。外国人向けを中心に道内ツアーなどを企画販売する北海道宝島旅行社=札幌市=の鈴木宏一郎社長が、「白老町を”観光地域づくり”で元気にするために」をテーマに講演。町内関係者によるトークセッションや活性化推進会議が進めている事業説明なども行われた。
 鈴木氏は近年の旅行動向について「インターネットを活用することで自分で旅行を企画できる時代になった」と説明。高齢化で地域力が衰退する中、「地方を元気にする道具の一つとして観光振興がある」と強調。町民一丸で外国人をはじめとする観光客の受け入れ環境を整え、町内の活力を生み出すための”外貨”を獲得するよう呼び掛けた。
 また、観光地域づくりの基本理念として、リピーターや町内の滞在・交流時間の拡大などを挙げ、民泊などを活用した「地域まるごとホテル」の考え方を提唱。これらを地域の関係者全員が一丸となって取り組むことが大切としたほか、「事業として取り組めるよう民間組織の構築も必要になる」と述べた。
 トークセッションには、アイヌ刺しゅうサークル・フッチコラチの岡田育子代表、白老町商工会女性部の熊谷あき子部長、はしもと珈琲館=竹浦=の橋本紀子代表、ホテルいずみ=虎杖浜=の福田茂穂支配人の4人が参加、それぞれの立場から町内観光の在り方について意見を交わした。
http://www.tomamin.co.jp/20170247820

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