赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

映画『騙し絵の牙』

2021-03-29 08:31:42 | その他

すごーくひさびさ映画を見てきました。

『騙し絵の牙』朝一番の回をみたら、すいていました。

舞台は出版社。本が売れなくなって経営が厳しい中、社長がなくなり、トップをめぐって権力抗争がおきます。そこにまきこまれる、新人編集者、(松岡茉優)の奮闘を描いています。

出だし、迫力がありました。シェパードを散歩させる社長、原稿を読んでいく、新人編集者。

社長が息切れする映像と、松岡茉優が原稿をめくる映像が交互に。

社長が苦しそうになればなるほど、編集者は原稿にのめりこんでいきます。この原稿を読む演技がすごい。

ただ、へんなところが気になりました。この原稿、左閉じ。ふつう、応募原稿って右閉じじゃなかったかな。

そうか。松岡茉優が左ききなんだ!って。

ま、そんなことはあまり筋とは関係なくて、でも、とっても迫力あるシーンだったので書いちゃいました。

いろいろつっこみたいところは、あったけど、それでも人のいいわたしは、けろっとだまされました。映画、わたしには成功しています。こうきたのか、思ってもみなかった、でも、ありえる、って、裏切らるしかけはとても巧み。

でも、本と本屋を愛するわたしとしては、刺激的だったけど、このラストはどうかな。

希望を書いているようだけど、もう、ここしか希望はないのだよ、といわれているような気もして、さみしくなりました。

でも、現実、本は売れなくなっているのは事実。取り次ぎがたちいかなくなってるとも聞きます。

目をそらしても、それは数字としてあらわれているのでしょう。

児童書はまだ、それほどではなく、コロナでよくなったとはいわれていますが、それでも、電子教科書などがきたら、どうなるかわかりません。

というので、出版関係の方は見たくない映画なのかもしれません。

原作はあります。

塩田武士さん、気になる作家です。