コロナ対策で長引いた休館がやっと終わって・・、図書館に行きました。(本からのコロナ感染の可能性は・・?)
再開感謝読書の1冊目は、文字数の少ない本。
「ある夏の日、僕は父親と一緒に猫を海岸に棄てに行った。歴史は過去のものではない。このことはいつか書かなくてはと、長いあいだ思っていた。」
作者の父親は徴兵され、陸軍に配属され、中国大陸の戦線に送り込まれ・・、終戦後兵役を解かれ、結婚し、「僕」が誕生した・・。
あとがきには「・・・僕がこの文章で書きたかったことのひとつは、戦争というものが一人の人間――ごく当たり前の名もなき市民だ――の生き方や精神をどれほど大きく深く変えてしまえるかということだ。そしてその結果、僕がこうしてここにいる。・・・」
私の父親は海軍に徴兵され、乗船した空母4隻がことごとく沈められ・・、陸(おか)で終戦になり・・、「私がこうしてここにいる」。父親が入隊した時のアルバムが残っているが・・、捨てる決断が出来ない。