12月に出演するオーケストラから楽譜が届きました。
今回は割とわかりやすい曲が多いです。
モーツァルト 歌劇《コジ・ファン・トゥッテ》序曲
ハイドン 交響曲第94番ト長調《驚愕》
モーツァルト 交響曲第40番ト短調
モーツァルトの40番は後期3大交響曲の一つで、交響曲41曲中2曲しかないト短調(g-minor)の一つです。♪ミ♭レレ、ミ♭レレ、ミ♭レレ~シ♭♪シ♭ラソ、ソファミ♭、ミ♭レドド♪…という、曲名を知らなくてもどっかで聞いたことがある曲です。
写真に撮ったのはハイドンの《驚愕》の表紙です。ハイドンの交響曲の中でもかなり有名なものです。
タイトルの由来になったのは全4楽章ある中の第2楽章です。4楽章式の交響曲の第2楽章というのは、大概テンポのゆっくりした落ち着いた曲になることが多いのです。で、昔も今もそういう静かめな曲が流れだすと、お客さんがウツラウツラ寝だしてしまうことがままあるのです。でも、作曲家だって何も寝せるために曲を書いたわけじゃないので何とかしようと思うのですが、だからって一人一人起こして廻るわけにもいかないわけです。
しか~し!そこでハイドン先生は気づいてしまったのであります。灯台下暗し、何よりも効果的な目覚ましの役割を果たすものが目の前にあることを…( ̄ー ̄)ニヤリ。
そして初演…第2楽章が始まり♪ド・ド・ミ・ミ・ソ・ソ・ミ~、ファ・ファ・レ・レ・シ・シ・ソ~…と、あんまり面白くない音階みたいなテーマが小さめな音で流れてきて、尚且つそのテーマを繰り返したりするモンだから、お客さんがちらほら寝だした頃、何の前触れもなく全オーケストラがG-majorのコードを一発『ダンッ!!w(゜o゜)w』と思いっきりフォルテッシモでぶっ放します。
結果、油断したお客さん達はびっくりΣ(゜ロ゜ノ)ノして起きます。で、人間というものは一回びっくりした経験をすると「次もまた何かサプライズがある…かも…o(゜◇゜)o…」と身構えます。が、その後はそんなに極端な仕掛けもなくシレッと終わります。
恐らくハイドン先生は初演時、動揺する客の反応を背中で感じながら、きっと内心( ̄ー ̄)ニヤリ…としたに違いありません。こういう上品な毒を含めたウィットに富んだ作品を沢山作ったハイドン先生を、心から賞賛して止まない私です(^▽^笑)。
いずれもなかなかの難曲なので、粛々と練習したいと思います…。