★ 大量殺傷と自らの死。この破滅的な犯行に「拡大自殺」という用語が与えられていると知った。
★ 「拡大自殺」は無理心中にも似ている。自分勝手な自分中心の発想が動機となる。「心中」を検索していたら、川端康成の小説に行き着いた。
★ 川端康成の「掌の小説」(新潮文庫)から「心中」を読んだ。わずか2ページ余りの短い作品だが、生と死のドラマが凝縮されているように感じた。
★ 妻と7歳の娘を残して家を出た夫。2年がたち妻のもとに夫から手紙が届く。
★ 娘に毬をつかせるなという。毬の音が心臓を叩くという。妻は娘の毬を取り上げた。
★ また手紙が届く。娘に靴を履かせるなという。靴の音が心臓を踏むという。妻は娘に草履で学校へ通わせた。娘は嫌がって学校に行かなくなった。
★ また手紙が届いた。娘に瀬戸物の茶碗で飯を食わせるなという。その音が心臓を破るという。妻はそれにも従った。
★ 娘が勝手に茶碗を取り出したことを機に、妻は爆発する。茶碗を投げ、食卓を突き飛ばし、壁を破る。そして止める娘の頬を打った。「この音を聞け」と。
★ また手紙が来た。それは破滅的な内容だった。そして妻はそれに従った。
★ 音を立てなくなった妻と娘の横で夫も枕を並べて死んでいたという。
★ 解釈をしたくなるのだが、解釈をやめてあるがままに受け止めたい作品だ。
★ 「拡大自殺」は無理心中にも似ている。自分勝手な自分中心の発想が動機となる。「心中」を検索していたら、川端康成の小説に行き着いた。
★ 川端康成の「掌の小説」(新潮文庫)から「心中」を読んだ。わずか2ページ余りの短い作品だが、生と死のドラマが凝縮されているように感じた。
★ 妻と7歳の娘を残して家を出た夫。2年がたち妻のもとに夫から手紙が届く。
★ 娘に毬をつかせるなという。毬の音が心臓を叩くという。妻は娘の毬を取り上げた。
★ また手紙が届く。娘に靴を履かせるなという。靴の音が心臓を踏むという。妻は娘に草履で学校へ通わせた。娘は嫌がって学校に行かなくなった。
★ また手紙が届いた。娘に瀬戸物の茶碗で飯を食わせるなという。その音が心臓を破るという。妻はそれにも従った。
★ 娘が勝手に茶碗を取り出したことを機に、妻は爆発する。茶碗を投げ、食卓を突き飛ばし、壁を破る。そして止める娘の頬を打った。「この音を聞け」と。
★ また手紙が来た。それは破滅的な内容だった。そして妻はそれに従った。
★ 音を立てなくなった妻と娘の横で夫も枕を並べて死んでいたという。
★ 解釈をしたくなるのだが、解釈をやめてあるがままに受け止めたい作品だ。