花ごよみ

映画、本、写真など・

きつねのはなし (森見 登美彦 )

2008-01-30 | 本 ま、や行(作家)
デビュー作品『太陽の塔』、 
「四畳半神話大系」
「新釈走れメロス他四篇」
「夜は短し歩けよ乙女」などと同じく、
この作品も舞台は古都京都。


骨董屋、
きつねのお面、
胴の長いけもの…。

奇妙な出来事が、
現実に起こりそうな、
京都が舞台の独特な世界。

4編からなる奇譚集。

この作品は、
今までの彼の作品とは、
かなり異なっていて、
新たな挑戦を感じます。

古都、京都の町ならではの
一種異様な空間を背景として
湿度の高さを感じさせる物語。

非日常的な雰囲気を漂わせている。

静かで不気味な空気。

あり得ないことは分かっているのに
どこかにあり得そうな話。

ほの暗い恐怖が直ぐそばに…。

不思議は不思議のままなので
読み終えた後、
不気味さがそのまま心の底辺に沈殿して
すっきりした気持ちにはなれない。

きつねにバカされたような…

そこが作者のねらい目なのかも。




譲ってもらった本です。
読む本は、いつもは図書館で借りるか、
買うとしても文庫本だけなのに…。
うれしいです。

でも「鴨川ホルモー」だけ、
返してくれと‥。
まだ読んでいないのに…。









コメント (4)
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