監督は 杉田成道。
原作は池宮彰一郎。
赤穂浪士の吉良邸討ち入りの後、
姿を消し、生き残った二名の男、
瀬尾孫左衛門、寺坂吉右衛門に、
焦点を当てた作品です。
主演は役所広司、佐藤浩市。
桜庭ななみ、山本耕史、笈田ヨシ、
伊武雅刀、安田成美等が共演。
討ち入りの前の日に姿を消した、
瀬尾孫左衛門に役所広司、
瀬尾孫左衛門は大石内蔵助の
血を受け継ぐ少女、可音(桜庭ななみ)を
守り、育てる命を受けていた。
生き残りのもう一人は、
討ち入りを後の世に、
伝えるために逃がれた人物、寺坂吉右衛門、
彼を佐藤浩市が演じています。
以前に上川隆也主演のドラマの記憶があるので
あらすじはだいたい分かっていました。
ドラマのラストは忘れていましたが、
こんな悲しいラストだったんですね。
やっと願いが叶ったのに…
と思ってしまいました。
可音(桜庭ななみ)も、
幸せになるどころか、
嘆き悲しむでしょう。
元太夫(安田成美)も
やりきれない思いでしょう。
命を捨てる覚悟だったのに、
生きることを命令された主人公の,
心の中が切ないです。
生き証人になれ、
遺族の相談役にと、
命令された寺坂吉右衛門(佐藤浩市)も
重過ぎる命令。
我を捨ててまで、
亡き主君に仕える、
瀬尾孫左衛門(役所広司)、
その忠義心と、
永遠に叶うことのない究極の純愛、
武士の誇り、信念、
優しさと温かさもこの映画に感じましたが、
それ以上に瀬尾孫左衛門(役所広司)の、
あまりにも純粋で
過酷な生き様に涙しました。