角田光代の小説を映画化。
成島出が監督。
誘拐する女性、希和子には永作博美、
誘拐され、薫と名付けられた、
少女には渡邊このみ。
すごく可愛い女の子です。
その後実家に帰され、
恵理菜と呼ばれた女性を、
井上真央が演じます。

小池栄子、森口瑤子、田中哲司が共演。
愛人の赤ん坊をさらった女、
さらった女に深い愛情で包まれ、
育てられた少女、
二人の逃亡劇、そしてその後の二人。
映画は闇を抱えながら成長した、
恵理菜(井上真央)の心の揺れに、
重きをおいた設定になっていました。
4年間の二人の幸福な生活。
数年を経て成長した恵理菜(井上真央)は、
不倫相手の子どもを身ごもってしまう。
小豆島の美しい風景。
幸せだった思い出、
忘れていた希和子(永作博美)との、
豊かな愛に包まれた過去の記憶が蘇ってきます。
この映画、
上映される前から
予告編で泣き、
中島美嘉の歌うテーマソングを、
聞いただけでも泣けていたんです。

映画を見てやっぱり想像通り
涙が頬をとめどなく流れてきて、
困りました。
ストーリーは本を読んでいて
分かっていても、
どうしようもなく泣けるんです。
逮捕時に「その子はまだご飯を食べてないんです。」
本でも泣けた一言、
母親としての深い愛情が感じられます。
でも元の家族から奪ってしまった心、
特に実の母親から奪い去った
罪の重さは限りなく深いです。
育ての母と同じ道を行く恵理菜(井上真央)
愛し慈しまれた過去の記憶は、
新たな生命を慈しむ心に…
未来へ向けての明るさが、
かいま見えるのが救いです。
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