花ごよみ

映画、本、写真など・

最後の命 中村文則

2014-07-24 | 本 な、は行(作家)

最後の命 (講談社文庫)

映画化すると帯に
書かれていたのを見て読みました。

幼い頃のトラウマ、
抱えきれないほどの重みに
精神に変調をきたしてしまう主人公と冴木。

ミステリーとしても読めます。

ゆがんだ精神世界の中に生きることを、
強いられた二人。

暗くて重苦しい世界観。
親友というべき二人の関係は
救いのないなか唯一、
小さな明かりがが見いだせます。
でもやっぱり冴木の狂ってしまった人生は
絶望しかないのかな。

全編漂うむなしさ、寂しさ。
気持ちが沈んでしまう物語でした。

この本は電車内で読む文庫本、
一つ前にアップしたのは
図書館で借りたハードカバー。
本のタイトル横に名前を
記したところで気が付きました。
偶然、同じ作家の本を
同時に読んでいたとは。
びっくりです。
やっぱりどちらも暗いです。




コメント (2)
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去年の冬、きみと別れ  中村文則

2014-07-24 | 本 な、は行(作家)

去年の冬、きみと別れ

ある事件を起こした、
カメラマンについての
本を書くため、
獄中にいる彼に、
理由やその時の心の動きなどの
話を聞きながら進行していく。

そして彼の姉や友達にも聞く。

姉や人形師など物語に登場する
それぞれの人物が、
謎めいた人たち、
というよりむしろ
どこか異常な人ばかり。

その中で登場人物達が交錯しあい
複雑になってくる。

後半ぐらいから
前半とは方向が違ってくる。

ラストで意外な真実が明かされます。

疑問も残りました。
イニシャルも
誰のことか分からない。
でも読み返す気はないです。




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