花ごよみ

映画、本、写真など・

冷たい檻  伊岡瞬

2020-02-23 | 本 あ行(作家)

冷たい檻 (単行本)

駐在所の警官が失踪。 
派遣された調査官。
彼が暴く、たった2日間の話。

結末はなんとなく予想。

うまく出来すぎという感もありますが、
でもこれはこれでいいのかも。
 
大型複合医療施設で起こる
様々な出来事。

アル=ゴル神とは?
アルツハイマー型の認知症ばかり集めた施設。
タイトルの意味することは、
気持ち悪くてぞっとします。

理解できないこと、
都合よすぎるということも
結構多かったですが、
読み終えてみれば
面白い物語でした。

ハードカバー480ページ。 
登場人物も多く、
読み応えありました。
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検事の死命  柚月裕子

2020-02-23 | 本 ま、や行(作家)

検事の死命 (角川文庫)

佐方貞人シリーズ。

検事の死命は4話からなる作品。

第一話は「心を掬う」
佐方が郵便物の紛失事件から真相を導く。

第二話は、「業をおろす」
佐方の父親が自ら示談や、
執行猶予を放棄し
刑務所行きを選択。
佐方の父・陽世の業もおろせて
過去の事件の真実も明らかに。

第三話「死命を賭ける」と
第四話は「死命を決する」は
連作になっています。
佐方が死命を賭けた法廷劇。


「罪はまっとうに裁かれなければならない」
という志のためにだけ
権力、圧力に屈せず仕事をこなし
真実を追求する姿勢。
応援したくなります。
緊張感もあって
読みごたえがありました。

ドラマでは上川隆也主演で
シリーズ化されています。


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カインは言わなかった  芦沢 央

2020-02-23 | 本 あ行(作家)

カインは言わなかった

バレエの世界が舞台。
カインとアベルのエピソードをもとに
演出家・誉田、ダンサーの豪、弟の画家の誠、
彼らの恋人、劇団関係者、松浦夫妻ら
それぞれの人物の視点から
ある事件に至るまでの
背景が描かれています。

この物語を占める狂気に
不快さを覚えながら
読み進めました。

公演の成功のための
多くの犠牲がやりきれないです。
登場人物の心理状態も不可解。

カリスマ演出家、
誉田が創り出した、
パワハラが通用する「芸術家」の世界。

誉田に対しての卑屈さは
理解しがたいものがあります。

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