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ラストレシピ 麒麟の舌の記憶  田中 経一

2017-10-25 | 本 さ、た行(作家)

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶 (幻冬舎文庫)

映画化されていて11月3日公開です。
映画化につられて読みました。

この作者「料理の鉄人」という番組の
ディレクターだったということです。
さすが料理にたいしての深い思いがあります。

関東軍の命令で軍の仕事といわれ
満洲国の地を踏んだ
過去の天才料理人、直太朗。

今の世に生きる「最期の料理請負人」という仕事の佐々木。
佐々木への依頼は幻のレシピの再現。

過去と現在の往復が
読みやすい文章で描かれています。
隠された幻のレシピの秘密が
解き明かされます。


はじめのうちはおもしろさが分からず
結構退屈でしたが、
読み進めるにつれて
だんだん引きこまれていきました。
終わりはじんときてしまいました。

そして意外な結末にびっくり、
映画を見るに当たっては
結末を知らなかった方がより
感動を覚えるかも。

すっきりとした
ラストでよかったです。

満州国の歴史上の人物や、
あの『日曜劇場 天皇の料理番』の
秋山徳蔵の名も出てきます。

大日本帝国食菜全席 という
全204種類のレシピに秘められた
愛と意地と覚悟
時代を隔てた料理人としての
生き方に心を揺さぶられました。
ラストにレシピのリストがあります。








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