はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

おじゃましました

2006-05-08 22:17:21 | はがき随筆
 先日、宮崎県毎日ペングループ県南の月1回の定例会に、鹿児島ペンクラブより7人参加させていただいた。
 持ち寄りの原稿を自分で読み、まわりの方が意見を述べた後、先生の批評を頂く形式だ。
 今回の県南は、指導の先生と会長のみ男性で、あとは女性ばかり8人。その女性の方たちは、生き生きしておしゃれで、話し言葉は率直で豪放、ユーモアにあふれていた。きっと日ごろの交流が密なんだろうな。おかげで私は笑い通し、元気もいただいて帰った。会の益々の発展をお祈りし、深謝!
   いちき串木野市上名 奥吉志代子(57) 2006/5/8 掲載 特集版-6

異常気象

2006-05-08 21:55:03 | はがき随筆
 この季節、桜を散らした後もなお、雨が降り続いている。菜種梅雨と呼ばれる雨だが、今年は冬から気象が異常である。温かいはずの12月に雪が降ったりして、その後の天候も狂ったままである。桜がとうに散り、つつじが咲いて散り、初めの若葉が萌えてきたのに、一日おきに雨が降り、風が冷たくてセーターと縁が切れない日が続いている。地球そのものがおかしくなったのかも知れない。そう言えば人間の世界にもトラブルが多く異常である。早く天候が落ち着いて、人間の生活も平和になってほしいものである。
   志布志市志布志町 小村豊一郎(80)2006/5/8掲載 特集版-5

心の宝物

2006-05-08 21:46:27 | はがき随筆
 「よく来てくれたね」と言った途端、胸の奥から熱い物がこみ上げる。東京から会いに来てくれた4人。昭和20年8月6日の彼たちとの行動が走馬灯の様に浮かぶ。外で夕食を済ませ自宅で明け方近くまで3年生から6年生までの思い出に笑い転げる。木登り、相撲など……。貧しく、苦しく、つらい戦中、戦後の4年間。宿直を共にし、土曜の午後は自宅の風呂に入れ、爪切り散髪、洗濯をした。常に児童たちと一緒だった。
 60余年も便りが続き、訪れてくれる教え子たちは私の心の宝物だと感謝している。
薩摩川内市高江町 上野昭子(77) 2006/5/8掲載 特集版-4

子供の見守り

2006-05-08 21:39:35 | はがき随筆
 「通う児童(こ)に 先に声かけ 無事の日々」と拙句を作ってみた。地域の22人の子供が小中学校に通っているので、登下校に気取らず先に声かけをしている。教育は学校・家庭・地域の強力な支え合いに大きな期待がかかっていると言われるが、簡単に学校にも家庭にも入れない。せめて声かけやあいさつ、見守り位は誰でもできる。しかし見知らぬ人に警戒し危急に備え機器を携帯させる程だから、適切な声かけが大切である。地域の防犯や安全対策も形でなく即実践である。子供は地域で遊ぶ機会が多いので、市民として自然な形で見守りたい。
   薩摩川内市樋脇町 下市良幸(76) 2006/5/8 掲載特集版-3

主演女優賞

2006-05-08 21:30:51 | はがき随筆
 結婚記念の日に、かねての罪滅ぼしに家内に感謝状を贈ることにした。金婚記念の時にと思ったりしたが、それまでにはまだ7年もある。喜ばせるのは早い方が良さそうだ。思い付きは良かったが、感謝状の文面に困った。思案のあげく、見出しは「主演女優賞」とした。なかなか良い。文面は「姫は24歳の春より今日まで嫁として妻としてまた母として多岐にわたりその役を懸命に演じてきました。本日ここに43回目の結婚記念の日を迎えるに当たり、主演女優賞を贈り心から感謝します」と書き、花束を添えて伝達した。白髪の姫が喜んでくれた。
   志布志市志布志町 一木法明(70) 2006/5/8 掲載 特集版-2

吟行句会

2006-05-08 20:42:02 | はがき随筆
 素晴らしい春の吟行日和となった。4月の初め、川内くすのき会の吟行会に参加した。出席者は15人。場所は高城川。堤防に植えられた桜があでやかな姿で私たちを迎えてくれた。Aさんに案内されて妹背川を通り、薩摩街道へと歩く。爽やかな風と光の中で薩摩武士の往昔をしのぶ時が静かに流れて行く。川上は温泉街と聞き、昔を思い出した。句の会場はB様宅。選評では主宰の温かい助言に緊張感も緩み、なごやかな雰囲気のうちに終了。初参加の私は「来てよかったなあ」と感謝の気持ちになった。
 天日のほかは動かず桜花
   出水市上鯖淵 橋口礼子(72)2006/5/8 掲載 特集版-1