はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

ひとつぶの実

2007-05-05 10:16:18 | アカショウビンのつぶやき
 去年の今頃だったなあ。
チェリーがどうもおかしい…と気づいたのは。
「明日までおけば、もっと甘くなるんだろうに…」と思いつつ、まだ酸っぱさの残るサクランボを口に入れ、周りで騒いでいるヒヨに「横取りしようとしても、もうないよ!」。
 これが、毎朝の楽しみだったのに、どうも木の勢いがない、虫がいるわけでもないのに病気? そしてサクランボの収穫が終わった頃、為す術もなくじわじわと枯れ始めた。
 夫が13年前に逝ってから、桃、フェイジョア、梅と次々危機に陥り、夫と2人で袋掛け作業を楽しみ、思い出がいっぱい詰まった桃だけはどうしても救えなかった。
 ところがこのサクランボは見事に甦り、たった一粒だけれど実をつけた。
真っ赤に輝く小さな実、いとおしい。夫が甦らせてくれたのかも。
  たった一粒のサクランボ、とっても美味しくてホッペが落ちそうな アカショウビンでした。

チャレンジ・挑戦

2007-05-05 08:38:01 | はがき随筆
 38年間のサラリーマン生活の「あかやしみ」を体に汗して流したい。今まで経験したことのない仕事に夢を抱き従事したいと新年に誓った。
 その誓いは実現。河川敷護岸工事作業員となり冬の寒い朝から汗だくで己の体力の限界を極め知った。また県外からの観光客、出張など新幹線利用客にさつまいも渡来300年、さつまいもで作る銘菓、焼酎をはじめ屋久杉製品、薩摩焼、黒豚黒牛食品などを陳列販売お届けしている。全国の皆さんと触れ合い、会話し自分自身も喜びだ。3人のペンクラブ仲間も駆けつけてくれ激励、更にファイトがわいた。
   鹿児島市 鵜家育男(61) 2007/4/5 毎日新聞鹿児島版掲載