はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

山笑う獅子島

2007-05-17 10:16:49 | はがき随筆
 中学3年の時、娘は、
 「お母さん、また、教頭先生に怒られちゃった……」
 まるで、誉められたかのように、はしゃいで話していた。
 その先生は、いま、お寺のご住職である。会う機会を得て、山笑う獅子島を訪ねた。
 お堂に流れる「千の風になって」をききながらのコスモス談義など、話は尽きなかった。
 帰郷した娘に話すと、20年前のいたずらの数々を語り、笑いころげた。
 爽やかな風が通り過ぎていった。
 過去、現在、未来。
   阿久根市 別枝由井(65)2007/5/17毎日新聞鹿児島版掲載