はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

車誘導方法の統一を

2013-04-26 22:29:45 | はがき随筆
 道路などの工事で走行車を誘導してくれる警備員さん、ご苦労様です。ドライバーは感謝しつつも、警備会社で誘導法が違うために戸惑うことがあります。先日も警備員さんが右側の車線に移るようなしぐさで旗を振るので、“進行”と思って進むと“停止”の指示でした。そういう経験をされた人は多いと思います。その点分かりやすいのは赤旗を胸の前に広げるポーズです。
 今月11日も阿蘇登山道の片側交互通行路で観光バス同士が正面衝突して韓国の修学旅行生や観光客26人がけがをする悲惨な事故が起きました。運転手は「みぞれで視界が悪く警備員に気付かずに進んだ。」と説明したようですが、彼だけの責任でしょうか……。天候が悪い時ほど警備員の機敏な行動が事故を防止するはずです。
 全国の警備会社にお願いです。指示の仕方など車の誘導マニュアルを統一してください。
車の安全、人命を守るために検討されることを期待します。
  出水市 清田文雄 2013/4/24 毎日新聞鹿児島版 みんなの広場欄掲載

お花見

2013-04-26 22:09:54 | はがき随筆
 今年の桜は史上2番目の早咲きとなった。好天に恵まれ、大分県の岡城址へ夫婦でお花見に行ってきた。満開の桜が、さながら薄紅色の雲海のようだ。
 この地で少年時代を過ごした滝廉太郎の「荒城の月」を聴きながら散策するのも味わいがある。高台にある城址では、ウグイスがさえずりタンポポ、スミレが咲き、土筆が頭を出し、力強い春の息吹を感じた。石段を上ると、当時の住人が突然姿を現し、タイムスリップしても不思議ではない。きっと同様の風と空気を感じていたはずだと思いを馳せ、秋には月を見に来ようと車を走らせた。
  鹿屋市 中鶴裕子 2013/4/26 毎日新聞鹿児島版掲載

チット食え

2013-04-26 22:03:54 | はがき随筆
 家庭菜園を始めて2年目に入った。ほぼ毎日、食卓に何かしらあがる。今はスナップエンドウ、タマネギなど……。真夏の炎天下での草取りや虫取りなどは、収穫の楽しみを知ってからは日焼けも勲章と思える。
 孫や友達には見栄えのいい品ばかり送り、根が何本も枝分かれした不出来のニンジン、大根もいとおしく思えるから丸ごと食べる。そこえダイエット中の私にコジュケイがチット食え、知っ食えとブレーキをかける。まったくよくできたものだ。5月の連休には孫と芋植え8月には芋掘りと夢が膨らみ、2年目も忙しくなりそうだ。
  阿久根市 的場豊子 2013/4/25 毎日新聞鹿児島版掲載