はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

1票、1勝、1発

2013-07-30 20:48:12 | ペン&ぺん

 「50.42%」。21日投開票された参院選の本県の投票率。過去最低の数字で、県内有権者の約半数が棄権した。新聞やテレビ、県選管も各自治体も投票率低下に歯止めをかけようと努めたが、棄権の理由は何だろうか。
 これは安倍政権への信任の表れか、いや「どこの政党、どの候補に入れても同じ」だからか。経済、年金、福祉、医療、農業問題など庶民の不満、疑問をぶつけられる唯一の機会は投票しかないと思っている。もったいない。たかが1票だが、それが集まって政権交代も実現できたのだから。
 炎天下、全チームが最後まで立派なプレーを見せてくれた全国高校野球鹿児島大会。楠南対鹿児島実は決勝戦にふさわしく手に汗握る大接戦。担当記者も「どの選手も気持のよいあいさつをしてくれた」と感心していた。鹿実は夏の甲子園行きを逃したが、すぐに来春の「センバツ」出場の選考資料となる秋の九州大会がやってくる。他校も含めて頑張ろう。
 私事だが、伯父が86歳で亡くなった。大戦末期、伯父は長崎でベニヤ板製の船に爆薬を積み、敵艦に突っ込む訓練を受けていた。終戦が長引けば戦死。まだ少年なのに、まさに海の特攻だった。
 父は旧満州(現中国東北部)で召集された。重機関銃の射手だったが、「1発の弾丸もなかった」と何度も聞かされた。シベリア抑留4年。過酷で悲惨なシベリア体験を持つ父に、私はずって頭が上がらなかった。今夏は父の十三回忌で、生きていれば88歳。伯父も父も終戦時は18歳と20歳。戦時の生き証人だった。
 伯父の特攻訓練も、父のシベリア抑留も「いつかゆっくり聞こう」と思っていたが、ついに話を聞けぬまま2人は逝った。子として、記者として悔みきれない。終戦記念日が近いからではない。やはり、戦争を体験した皆さんはぜひ子供たちに語り継ぐべきだ。
鹿児島支局長 三嶋祐一郎

ありがたや

2013-07-30 11:50:28 | アカショウビンのつぶやき

もうかれこれ20年以上も昔のこと。
夏になると恐れられる虫がいた。
その名は「アオバアリガタハネカクシ」。

当時、電電公社のオペレーターとして働いていた私。

電話交換室は24時間、明かりが消えることはなく、
煌々と辺りを照らすライトにひかれた虫たちが
窓辺の網戸にたかっていた。

そして毎年、夏になるとやけどのような
ひどい虫さされになる同僚が必ずいた。
最初は何にやられたのかさえ分からず、
虫さされの薬を塗ってもなかなか治らず苦労した。

そのうちに原因となる虫
「アオバアリガタハネカクシ」の情報が伝えられ、
刺すのではなく体液にかぶれるのだと分かり、
治療方法も分かって来た。
ごく小さい虫なので細かい網戸をくぐって入ってくる。
そして、ちっとも有り難くないの虫なのに
私たちの職場では「アリガタヤ」と呼ばれるようになった。

「おったおった」誰かが見つけると大騒ぎ…。

この虫は小さいけれど、オレンジ色と黒でよく目立つので
見つけ次第、ティッシュペパーで潰す。
六交代の職場で、6日に1回の当直があったが、
割と高い確率で目にする虫だった。

主に仮眠時間中にやられるので
気付くのは翌日、体液に触れたところはヒリヒリ痛い。
さらにやけどの跡のようになってなかなか治らない。

この虫が「ヤケドムシ」と呼ばれ、
最近また被害が発生していることを知った。
今朝のNHK「あさいち」でインタビューを受けたのは友人。

うーん、「ヤケドムシ」とは、なるほどなあ…と納得した。

皆さんくれぐれもご注意を!

ライチ

2013-07-30 11:15:45 | アカショウビンのつぶやき


中国では古代から高級食材として珍重され、
絶世の美女と呼ばれた楊貴妃も好んで食べたといわれているライチ。
ライチには葉酸やビタミンC、カリウムが多く含まれるため、
抵抗力を上げ、成人病予防から、がん予防、
さらに美白効果までうたわれている。

その「ライチ」が枝についたままの形で…。
南大隅町の友人が、わざわざ届けてくれたもの。
今まで冷凍物しか食べたことがないので、
もぎたての新鮮なレイチは、お世辞抜きで美味しかった。

「こいがね、木にべたべたなっちょったっど…いっど、みけこんな!」。

大正琴の指導者でお忙しいUさんだが、農業も大好きで、いろんなものを栽培しているUさん。
ラジオの取材をかねて、収穫の時期に押しかけようかな。