夫は散髪が嫌い。だから白毛が伸びて、ふさふさ。その様子は浦島太郎が玉手箱を開けて白髪の老人になった、正にその通り。しきりと散髪を勧めるが、がんとしてその気なし。
ある日、やっと重い腰を上げ理髪店へ。短くさっぱりなると染めやすいから私が仕上げる。
すると来客に、60代と見られて恥ずかしうれしの笑い顔。
早速、葬式参列に準備万端。自慢気で私が「たまには、人の意見も聞くことよ」と。
つれもって顔まで若くなるから不思議。やはり好感の持てる爽やかな夫であってほしい。夫75歳。
肝付町 鳥取部京子 2014/4/8 毎日新聞鹿児島版掲載
ある日、やっと重い腰を上げ理髪店へ。短くさっぱりなると染めやすいから私が仕上げる。
すると来客に、60代と見られて恥ずかしうれしの笑い顔。
早速、葬式参列に準備万端。自慢気で私が「たまには、人の意見も聞くことよ」と。
つれもって顔まで若くなるから不思議。やはり好感の持てる爽やかな夫であってほしい。夫75歳。
肝付町 鳥取部京子 2014/4/8 毎日新聞鹿児島版掲載