はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

また会いましょう

2016-05-04 18:16:25 | 岩国エッセイサロンより
2016年5月 2日 (月)
岩国市  会 員   安西 詩代

「今まで世話になったの~。お陰で楽しかった。ありがとう」。91歳の方が言われる。「あら永遠の別れの言葉みたいですね」。もう来週はこの世にいないかもしれないからとのこと。
 昨年に体の調子を崩し、今までのように畑仕事や草刈りが思うようにいかない。すぐに疲れて動けない。どこかが悪くて体が動かないのなら納得できる。検査してもどこも悪くないのが腹立たしい。「早う死にたい」と言われる。「私もそのうち行きますから良い席を取っておいてくださいね」「そうじゃの~特別席を取っとくよ」と笑って新緑の中の彼に手を振った。
 (2016.05.02 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載

手押しポンプ活用を

2016-05-04 18:10:51 | 岩国エッセイサロンより
  

2016年5月 2日 (月)
    岩国市  会 員   片山清勝

 大きな災害が発生すると、大勢の人が避難生活を余儀なくされる。避難直後の必要な物としては水の要望が強い。いずれは救援物資として届くけれど、食料とは違った緊急性を要する。
 水道が普及する前は、井戸や手押しポンプなど地下水を生活用水に使っていた。都市化が進むにつれ、こうした方式は地方でも見掛けなくなっている。
 しかし、その手軽さはよく知られていると思う。そこで、避難所に指定される公共施設などに、手押しポンプを設置してはどうだろうか。
 以前使われた井戸やポンプの所在を探れば、水脈は見つかるのではなかろうか。
 ただ、設置すれば水質管理という新たな業務が必要になるが、万が一の場合の人命には代えられない。
 飲料に適さなくても、トイレ用水や清掃に使用すれば、避難所の衛生面の確保に役立つ。
 手押しポンプは、誰でも訓練なしで扱え、避難所での一助になると思う。

     (2016.05.02 中国新聞「広場」掲載)岩国エッセイサロンより転載

シグナル黄点滅

2016-05-04 18:04:37 | 岩国エッセイサロンより
2016年5月 3日 (火)
岩国市  会 員   森重 和枝

今日も買い物から帰り、片付けようと戸棚を開け「あっ!」。補完したつもりのマヨネーズがある。カレールーも2箱目。
スーパーの特売日には、まとめ買いをするが、この頃は買い置きする商品の重なることが多くなった。同一じ物が並ぶ度に、またやったと落ち込む。 
以前、友人が実家の冷蔵庫を開けると卵パックが何個も並んでいたので驚いて病院へ連れて行ったら認知症だったと悔やんでいたのを思い出す。後期高齢者入りも間近になり脳の方も壊れ始めたのか? まだ、間に合う。年のせいにせず、脳トレに励むとしよう。
 (2016.05.03 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載より転載