はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

日課

2016-05-26 13:12:55 | はがき随筆
 ずっと変わらないのが早起き。かつて5年通った汽車通学生活を体内時計にインプットして以来のことか。早起きは三文の徳とばかり、これまで1日3000時を目して、ものかき? に費やしてきたけれど、80代になると勢いもそがれ、たまる紙の始末に困るのでためらう。
 毎朝5時半からの歩き。2000歩へと脚力アップした。4時半ごろから仏前へおまいり。成長するトマト苗に、おはようとあいさつする。ごみ出し、ラジオ体操、朝食、8時のドラマまで遊びグラウンドへ。元気で続けよう、この日課。
  鹿児島市 東郷久子 2016/5/26 毎日新聞鹿児島版掲載

大人の時間

2016-05-26 12:51:06 | はがき随筆
 「趣味は何ですか?」「音楽鑑賞です」。こんな問答をずっと昔(昭和の頃)聞いた気がする。その「音楽鑑賞」だが、ポピュラー、ロック、オールディーズ、クラシック、演歌とジャンルを問わず私は何でもOK。そこに最近ジャズが加わった。テレビ映像やPCディスプレーなどの目からの情報と縁を切った私は、早めの夕食を済ませると耳からの世界にどっぷり浸る。例えば、ジャズボーカルではエラやサラ・ボーン。インストゥルメンタルではクリフォード・ブラウンやジョン・コルトレーン。正に大人の時間に酔いしれる日々である。
 霧島市 久野茂樹 2016/5/25 毎日新聞鹿児島版掲載

地震と夫婦の会話

2016-05-26 12:42:24 | はがき随筆
 去る4月14日から起こっている熊本地震。想定外の莫大な被害に、高齢者の一人として何か手助けできないものかと思っています。日奈久活断層で、鹿児島でも地震が起きはしないか心配もあります。住宅が全壊したら老後の蓄えもないし、立て替え・新築もできないと嘆く妻です。私は終戦直後のことを思い出し、方言「タッゴラン」の家(茅葺き丸太の柱、竹の床でできた家)で暮らせばよい、田舎には周囲に杉やヒノキ、竹山が豊富にあり、創意工夫して作れば生活できるから、地震のときはまず一人一人の命を守ることが大事だと語ることでした。
  湧水町 本村守 2016/5/24 毎日新聞鹿児島版掲載