待合室で名前を呼ばれて立ち上がると、入り口近くにいた人が診察室へ入っていかれた。「あれ?」。聞き違いかなと看護師さんに尋ねると、その人の名は「ミキコさん」。たしかに発音は似てるなあと思っていると「間違いやすいですね」と、看護師さんが番号札を持ってこられた。
「診察のときは番号と名前を呼びますので」と、念には念をの配慮に感謝して待つことに。偶然とはいえ、このようなこともあるのだと思いながら、おぼつかなくなった聴力を全開にして番号札とにらめっこしている。
鹿児島市 竹之内美知子(85) 2019/5/29 毎日新聞鹿児島版掲載