はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

篤姫

2008-01-17 11:07:31 | かごんま便り
 NHK大河ドラマ「篤姫」が始まった。画面に桜島や鹿児島のご城下が映し出されるたびに、にわか県民の私も何となくわくわくする。
 ビデオリサーチによると、初回(6日)の視聴率は関東地区20.3%、関西地区19.8%。関東では昨年の「風林火山」に0.7ポイント及ばなかったが、関西では逆に3.6ポイント上回ったという。
 放送開始に合わせて鹿児島市のドルフィンポートに「篤姫館」が開館した。江戸城・大奥の一部を再現、撮影に使われた衣装を展示し、年間約20万人の来場を見込む。1週間で約8600人が訪れたというからまずまずの滑り出しか。九州新幹線の座席に篤姫館の紹介パンフレットが置かれ、幼少期を過ごしたとされる今泉島津家別邸があった指宿市にも「いぶすき篤姫館(ふれあいプラザなのはな館内)」がオープンした。観光かごしま大キャンペーン推進協議会は今年、予算を倍増する張り切りようだ。
 白状すると、私は篤姫がどんな人だったのか知らなかった。言い訳めくが、歴史上の人物として篤姫の一般的な知名度が高いとは思えない。それでも先日、北九州市に帰省した際、少なからぬ人から「鹿児島は篤姫の年ですね」と声をかけられたから、放映の認知度はそこそこあるようだ。
 日銀鹿児島支店が試算した経済効果は約296億円。娯楽の多様化で〝大河の神通力〟が薄れたこともあり、バブル期の90年に放映された「翔ぶが如く」の約621億円には及ばないが、明るい話題が乏しい県内経済界には一つのチャンスだ。
 ブームにあやかって地域浮揚を目指すあいさつが相次いだ年始会や賀詞交換会。ある会合で日銀鹿児島支店長の市川能英さんがこんな話をした。「篤姫のころの鹿児島は今と同様、社会的・経済的に厳しい時代だった。現状から反転、飛躍の年になってほしい」。同感である。
鹿児島支局長 平山千里
2008/1/14 毎日新聞鹿児島版掲載

 毎日新聞の、「J字」化に伴い、誌面では、各面のタイトルが一新されました。「鹿児島評論」もぐっと親しみやすい「かごんま便り」に変わりましたが、いかがでしょうか。
<かごんま>とは、かごしまの方言読みで、<かごっま>とも言いますが、これからどんな便りが掲載されるか、みなさまお楽しみに(*^o^*) 
大河ドラマ「篤姫」も応援してくださいね。 
嬉しいことに「篤姫」第1回の平均視聴率は、県内ではなんと32・1%(ちなみに、テレビをつけている世帯の中での「占有率」は43・%だったそうです。アカショウビン
 

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