はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

秋から冬へ

2011-10-27 14:01:33 | ペン&ぺん
 ──ススキの開花を観測しました。
 そんな一文を、鹿児島地方気象台のホームページで見つけました。日付は10月14日です。冷房も暖房も不必要。ススキを揺らす天然の秋風が心地よい季節ということでしょう。
 ススキの開花などは、生物季節観測というそうです。動植物の季節変化を観測し、その結果から巡る季節の進み具合を察するのが目的とのことです。
 ススキの場合、葉の根元、サヤの部分から出てきた穂の数が全体の2割ほどに達した段階が開花日。14日の開花は昨年より1日遅く、平年の9月25日よりも3週間ほど遅れています。秋が深まるのが今年は遅かったのでしょうか。
  ◇
 秋と言えば、スポーツの秋。今年も10月29日から全国高校ラグビーフットボール大会の県予選が始まります。合同3チームを含む24校18チームが出場し、年末から年明けにかけて東大阪市の近鉄花園ラグビー場で開かれる全国大会を目指し、熱戦を展開します。
 昨年の県予選では、大口高校が29年ぶりに決勝に進出し、決戦は鹿児島実業戦。破れはしたものの序盤は一時リード。私も会場にいて、大いに盛り上がりました。
 今年も大口高校はシード校の一角に入っています。今年は、どのチームが “台風の目„になるか注目されます。
   ◇
 ところで、深まる秋は近づく冬かもしれません。20日の朝刊に「冬の電力 九電ピンチ」の記事が掲載されていました。12月には玄海原発、川内原発の全6基が稼働停止するとみられ、来年1月には電力供給予備率がマイナスになると指摘した記事でした。
 冬の全国大会を目指す高校生たちの健闘を期待しつつ、こちらも寒さを忘れる節電の冬支度を考えてみますか。

  鹿児島支局長・馬原浩 2011/10/24 毎日新聞掲載

最新の画像もっと見る

コメントを投稿