はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

復習しよう

2012-03-27 10:55:26 | ペン&ぺん
 「地方公共団体の議会が制定し、その地方公共団体だけに適用されるきまりのことを何というか。漢字2文字で書け」
 「参政権の具体例として、最も適当なものは次のア~エのうちどれか。ア・刑事補償請求権 イ・団体行動権 ウ・職業選択の自由 エ・最高裁判所裁判官の国民審査」
 今月、行われた県立高校入試・社会科の問題である。支局で問題の抜粋を入力しながら、数学や理科は解けないが、社会科なら解けると思った。
 ところが、時代は変わって、かつて中学で学んだことのない設問も。たとえば「ユニバーサルデザイン」という解答を導き出す問題などがあり、恥ずかしながら戸惑うこともしばしばだった。
   ◇
 さて、国政に目を転じると、消費税増税で与野党の駆け引きが続き、国民は戸惑うばかり。少し古い話だが、自民党の安倍晋三元首相が先月のテレビ番組で、与党が衆院解散を約束し野党が消費増税関連法案の成立に協力する「話し合い解散」の可能性に言及した。
 安倍氏は「民主党は増税しないと言ってきた。(それを翻して)関連法案を成立させたいというなら法案を通した後の解散を約束すべきだ」と話したという(2月26日朝刊2面)。解散総選挙得近しという気運が漂い始めた。
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 冒頭の設問の答えは「条例」。2問目はエの「最高裁判所裁判官の国民審査」だ。その国民審査は普通、衆院総選挙と同時に行われる。
 手元に、政権奪取した09年の民主党マニフェストがある。鳩山由紀夫氏が表紙の冊子だ。総選挙を前に、前回どんなことを国民に約束したか読み返してみたい。なにごとも復習が大切だから。
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 4月1日付で転勤することになりました。後任は坂本秀登支局長です。どうぞ、よろしくお願いします。
 鹿児島支局長 馬原浩  2011/3/26 毎日新聞掲載

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