風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

地震は地球の戸惑い 222号

2008年01月28日 17時33分05秒 | 随想
台北101は、中華民国台北市にある超高層ビルで、高さ508mで、地上101階+地下5階からなり、名前はこれに由来する。近年の台湾島北部における地震の増加は、このビルの建設に伴うものだという論文も2005年発表された。地震学とは経験則であるので賛否両論別れても致し方ないが、論文によると、このビルは活断層の真上に建設され、さらに70万トンもの膨大な重量の一点集中という前代未聞の状況を作り出してしまったことが地震の増加へ繋がった可能性があると指摘している。

それまでの大地震の発生する構造については、太平洋プレートやフィリピン海プレートが日本海溝や南海トラフにおいてユーラシアプレートの下に滑り込み、そのプレートの跳ね返りによって発生する海溝型地震ばかりが注目されて活断層のずれによる大地震の発生はさほど注目されていなかった。

実際に、これらのプレートの境界の近くに位置する東海地方においては、東海地震、東南海地震などの発生する可能性が最も高い地域として防災訓練や建造物の補強など徹底した対策が取られてきた。その一方で、近畿地方では無警戒に近い状態であった。

台北101の仮説を考慮すると、関西淡路大震災の原因は、関西国際空港の造営による影響が大きいと個人的に想像している。活断層の彼方の土砂を大量に、此方に運んだ結果バランスが崩れ地震が発生したと思うのである。政治的・経済的な人間の都合で、和歌山県の土を使わずに、四国の土を埋め立てに使ったことが、地球を挑発することになり、怒りを呼んだと推論することも可能である。

近々に発生すると学者が警告し、政府・行政機関が対策に巨額の税金を投入した東海地震が、まだ起こらない原因は中部国際空港の建設であったかもしれない。大量の土砂を移動することにより、太平洋プレートがユーラシアプレートの下に滑り込む速度が減速されたと推論することも出来るのである。

人間の浅い知識・技術に比べると、自然の営みはもっと・もっと巨大なのである。人間が英知を結集して対策しても、地震が発生する時は発生する。そして発生する場所や破壊の程度は人間には分からない。地球の専管事項である。

地球は極度に都市に人間が集中して、田舎が過疎になっていることに戸惑っている。地球は人口が多い都市に地震を発生させないなんて考えない。悠久の営みの中で粛々と活動するだけである。

地球は、広い日本に分散して、地域に適合した生活スタイルで生活し、お互いに助け合うこと推奨している。そのことを理解して実践することが、人間の知恵であると思うのである。

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