人生の楽園なる番組で南信州飯田市のワーキングホリデーなる制度を知り、援農奉仕に応募した。
山村の景観人情に惚れこみ、農家と相思相愛の仲となり10年以上通った。
椅子に座り機械と格闘する柿皮むきの「きつい、汚い、簡単」の3K仕事だから若者には毛嫌いされるが、「人生は苦」を実践した老人には格好の仕事である。
ローテックは低賃金、高賃金を志向する若者は都会を目指すから後継者不足で労務倒産、ハイテク産業のエネルギー大量使用による地球温暖化は山村の伝統食品の「市田柿」の製造環境を劣悪にする。
人工環境下の工場で伝統食品の大量生産を目論み地域貢献を目指した「かぶちゃん農園」の動機は善だった。
順調に成長し大企業になった時、強欲の悪魔の心が目覚め、伝統食品を金儲けの手段にしたことが裏目、無理が祟って倒産した。合掌。
威張り散らす守銭奴の社長の大企業より、律義に堅実に義理人情を大事にして経営する主人よしの零細企業が相手よし、世間よしにするのだろう。