10泊11日の南信州の山村の市田柿の皮むきの農作業を無事終了し帰宅の途に就く。
何故皮むきをするのか?
脱渋の先人の知恵を忠実に守ると渋柿が甘くなるので継続する。いわば試行錯誤の経験則による職人の技なのだろう。
農夫は読まない農業雑誌に学者の脱渋の理屈の記述がある。
皮があると酸素呼吸をするが、脱皮すると酸素遮断の被膜が誕生し、無酸素呼吸に変わり、エタノールが生成、アセトアルデヒドに変わり、水溶性タンニンと結合すると不溶性となり、唾液で融けないので人間は渋みを感じない。
職人が体で覚えた技術と学者が頭で考えた理屈は同じ結論になる。
理屈が分かると炭酸ガス封入や酒精噴霧の応用技術の開発が可能になる利点がある。