風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

信心の目覚め

2018年07月01日 08時58分31秒 | 随想

人生の黄昏、林住期を終え遊行期に入った。高齢者の前期から後期に移行するのである。

林住期は森に住まず、列車の一人旅で時を過ごした。芭蕉の言葉を借用すれば旅を栖としたのだろう。

その動機は何かと問われたら、寂しさを紛らわす為と答える。人に言えない寂しさ、自分で解決するしかない。

瀬戸大橋を列車で渡り四国遍路旅を断片的に始めた。長い道のりを歩き、札所に辿り着き一休み、そしてまた歩き出す。何故歩けるのか。

誰かに後押しされている、誰かに引っ張られている。疲労の極みにそんな感覚が芽生える。お大師さんと同行二人なんだ。

もう寂しくない、高齢となって人から疎んじられたら人を相手にせず、超人と友達になればよい。なにか偉大な存在に帰命する、信心の目覚めだろう


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