ナブラと呼ばれる魚群を発見すると鰯などの生餌を撒き鰹を集め、散水機で海面にシャワーを注ぎカブラ針という擬似餌で豪快に釣り上げる土佐の一本釣り漁。
鰯の活餌漁師が高齢化後継者不足で廃業、漁船が立ち寄らなくなる。魚河岸に鰹の水揚げが無くなる。漁港が寂れる悪循環。
鰯を他県の産地から買い付け港に運ぶ、鰯活餌買い回し事業が港の活性化に繋がる報道を旅先で知った。
高知県佐賀漁港の引退漁師・小橋六津雄さんは採算を度外視して伝統の土佐の一本釣りの守護神になる。大型漁船による巻網漁で効率よく大量に捕獲する近代漁法に対する挑戦でもある。
金権体質に破壊される伝統文化を護る行為に対する好意は負け犬の遠吠えではなく判官びいきだろうか。