東海道新幹線が老朽化したので民間企業の論理で代替えの超電導磁気浮上リニア中央新幹線は静岡県の大井川の水資源枯渇不安問題の解決が長引き開業が大幅に遅れる。
国家的見地で南海トラフ大地震で東海道新幹線が壊滅した時の東京から西日本の旅客代替え輸送を担う北陸新幹線が紆余曲折の末、令和5年春までには敦賀まで延伸開業する運びとなった。
6年前の平成27年3月14日に金沢まで延伸開業の1週間前には開業に伴い第三セクターに移行し青春18きっぷが使用不能となるので、「さよなら信越線号」なる臨時快速である国鉄時代の花形特急車両の国鉄色183系電車に乗車し、長野から直江津、北陸本線で筒石で下車、高岡で一泊、山代温泉古総湯で立寄り湯、敦賀経由で帰宅したのだった。
今なら、新潟県は越後トキめき鉄道妙高はねうまライン、日本海ひすいライン、富山県はあいの風とやま鉄道、石川県はIRいしかわ鉄道に別途運賃を支払う義務が発生した。
貧乏な学生さんに格安の運賃で世間を見聞し、美しい国・日本の温存を若者に託す、青春18きっぷの理念は国鉄と同様に絶滅したのだろう、嘆かわしい。
途中の武生駅で乗換、その間に今は消滅した瑞風のないトワイライトエクスプレスに遭遇したのだった。
北陸新幹線の新駅は「越前たけふ」になるので、福井鉄道の「越前武生駅」は読みが同じで紛らわしいから昔の名前の武生新のひらがな表記「たけふ新」に戻す。新幹線が古い鉄道の駅名を略奪し、古い鉄道が「新」を使うのは温故知新だろうか。
そして新幹線「越前たけふ」駅から在来線「武生」駅の乗り換えはバスで2キロ程移動する事になる。
老化現象が激しく世間から見捨てられた老人と同様に、老人が青春を謳歌した在来線はたくさんの思い出を懐かしむ老人に支えられ余生を細々と生きるのだろう。