風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

酒、人を呑む 535号

2009年05月07日 04時47分49秒 | 随想
愛知県警察は、飲酒運転取締の勤務経験のある守山署副署長の警視を、酒気帯び運転で検挙する。

警察法で、警視総監、警視監、警視長、警視正は国家公務員であり、第五位の警視は地方公務員の警察官の最上位の階級である。都道府県警察官は25万人の定員で、わずか7千人なのだ。愛知県人口750万人で350人程度である。歴戦で淘汰された天皇賞にゲートインした優駿と同様な超エリートである。

勤務を無事終えた午後6時半頃から深夜まで、守山署近くの飲食店で友人数人と飲酒。その後、夜食を食べようと、守山署駐車場の自家用車で食堂までの往復約3キロを運転した。深夜2時に戻ってきたところで、勤務中の署員が、副署長の酒臭いのに気付き、呼気検査して発覚した。副署長は「これまで酒を呑んで運転したことはない」と話しているという。

事実は小説より奇々怪々である。最近の世間は奇妙な事が多過ぎる気がしてならない。

友人は警察仲間だろうが、何故、自宅まで副所長を送り届けなかったのだろうか。何故、夜食を飲食店で食べなかったのだろうか、何故、自宅に戻らず警察署に戻ったのだろうか。警察を自宅と思うなら、公私混同である。

不可解なことは、部下が上司の呼気検査をしたことである。副署長の顔も知らないのだろうか。オンブズマンなら賞賛される行為であるが、警察の信頼を失墜させた巡査の責任は極めて重い。親が子を慈しみ、子は親を慕うのが、古いよき日本の伝統だった。

草木も眠る丑三つ時の警察署の話が、外部に漏れるなら、守秘義務も怪しい。

「これまで酒を呑んで運転したことはない」が酒を呑んで運転したから検挙されたのである。深酒は成る程、狂人にする。酒一杯にして人 酒を呑み、酒二杯にして酒 酒を呑み、酒三杯にして酒 人を呑む。

真面目に職務を遂行しているのは警察犬だけなんて、洒落にもならない。

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