風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

まだまだあるでよ、名古屋名物 410号

2008年12月03日 06時53分40秒 | 随想
味噌煮込みうどんと矢場とんのわらじ味噌カツをネタにしたブログをおいらは記述した。

北海道の従兄が、ブログを読んでくれ、まだまだあるでよ、名古屋名物をメールしてくれた。千寿の天むす・蓬莱軒のひつまぶし・ひきずり・風来坊の手羽先。

三重県津市の定食店「千寿」の賄い料理。車えびの天ぷらを切っておむすびの中に入れたのが始まりの「めいふつ天むす」。天むすを全国に広めたのは笑福亭鶴瓶や末広真紀子である。

「宮の渡し」の「あつた蓬莱軒」のひつまぶしはウナギの蒲焼を細かく刻み、小ぶりなお櫃のご飯に乗せたもの。ご飯を混ぜて食べることに由来する。

「ひきずり」とは名古屋コーチンを使った「すき焼き」で、鍋にくっついた鶏肉をひきずるようにとる様子や鍋から茶碗のご飯へとひきずり上げるなど、語源由来は諸説紛々である。

手羽先は暖簾分けの「元祖手羽先 風来坊」とフランチャイズ方式の「幻の手羽先 世界の山ちゃん」。

暖簾分けとは、奉公人や家族に同じ屋号の店を出すことを許可することを言う。商売のコツを奉公で体得させ、商標等を共有しながら円満な形で独立する、極めて日本的な人生哲学の継承である。地域に密着するゆっくりした発展である。

ケンタッキーフライドチキンのカーネル・サンダースのフランチャイズ方式は金儲けの方法を金で解決するクールなシステムである。金が在る所に急激に増殖する。そしてテーマは右肩上がりの発展。その幻想は脆くも崩れた金融破綻。

農家や味噌蔵や酒倉は親から子へ、子から孫へ、何世代も継続する。家の生業の概念である。極めて日本的な商売である。製販一体となった家族経営。売り上げは毎年同じ。簡潔で平穏な日々が過ぎている。

心豊かな人々が質素倹約して生活し、笑顔が絶えない穏便な人間関係が継続する。そして年の一度のお祭り騒ぎ。越中おわら風の盆、阿波踊り、郡上踊り。おいらの心の古き日本の原風景である。

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