還暦を過ぎた頃、TV番組「人生の楽園」で飯田市のワーホリ制度を知り援農奉仕に参加したのが、初冬の市田柿の皮むき農作業だった。
経営破綻し社長が自死したケフィア事業振興会のかぶちゃん農園の主力製品が市田柿、売上を1000億以上計上したが、市田柿の売上は極わずかでオーナー制度なる経済一辺倒のマネーゲームの無理が露呈した。
600年の伝統の有る渋柿を干し柿にする先人の智慧の塊の生産は辛く厳しい地道な精進努力の賜物、金儲けの道具にしたのが間違えだった。
今年の日本農業賞の集団組織の部で市田柿を生産する飯田市の「JAみなみ信州柿部会」が大賞に輝いた。
零細な果樹農家の主人や地域の人々の喜びも一入(ひとしお)だろう。十数年共に働いた経験者は祝福する。