商品機能のデフレ化 ７５６号

ポルシェ博士の水平対向エンジン。国産のボクサーエンジンを搭載した車を愛用している。昔は標準仕様を、今は最先端の装備満載の２０００ＧＴの最上級車を息子が乗り回している。

最近、車検の為に修理工場に回送を依頼された。息子が唯一の電子ロックキーを持っているから、予備の通常キーで開錠すると、警報が鳴る。

自宅駐車場は運転手側に壁のある縦列駐車の構造である。助手席側から乗車する以外に方法が見つからない。しかし鍵穴がないから予備キーでは乗車不能である。

高級が基本的な装備を省略し、不要なモノを押し売りするなら、人心は離れる。

廉価販売に人が群がるのは、基本性能を消費者が求め、余分で不要な商品機能のデフレ化を促している。